BMW - RoadRacer


RS (1948)


RS (1948)

 空冷4st縦置水平対向2気筒レーサー。RSはレン・シュポルト(ドイツ語でレーシングスポーツの意)。1939年にジョージ・マイヤー選手のライディングによりマン島優勝をBMWにもたらした過給器付500ccレーサーの後継として開発。戦後過給器の使用がレギュレーションで禁止されたためで、当初ファクトリー専用だったが後に25台ほどが市販された。最終型のワークス仕様ではフォンタナ製310mm径Fドラムブレーキ、エアファンネル仕様のデロルト37mmキャブレタを装備していたが、このFブレーキは耐フェード性が悪かったようで、その性能についてRSともっとも関係の深いライダー、ワルター・ツェラー選手も4、5回使用するとフェードしてしまうとコメントしている。最終減速はシャフトで、Fフォークはアールズ・フォーク。その特異な構成はライダーに多くのものを要求したといわれる。伊藤史朗がWGPに挑戦した車がこのRSだった。