DUCATI - liquid cooled 4valves


851 Strada (1988)/851 Superbike (1988)/851 Strada (1989)/851 SP2 (1989)/851 Strada (1990)/851 Strada (1991)/851 SP3 (1990)/888 SPS (1992)


  CAGIVAグループとなったDUCATIからCAGIVA総帥カスティリョーニ兄弟のテコ入れで送り出されたスーパースポーツとして、4気筒勢に挑んだのが851に始まる水冷4バルブLツインのシリーズ。日本産4気筒と直接対決となったスーパーバイクでは、1991年にはダグ・ポーレン選手のライドによりFBF(Fast By Ferracci) 888WFR'91が13戦26ヒートのうち17勝を得てタイトルを獲得している。エンジンブロック後端にスイングアームピボットを持つバードゲージフレームに後輪モノショックの組み合わせで、デスモドロミックのカム駆動はエンジン右側のコグドベルトによる。


851 Strada (1988) ストラーダ

 水冷4stDOHC4バルブLツイン 851cc。水冷4バルブ系のデビューは1988年のこの851。赤/白/緑のイタリアンカラーに塗られた大柄なフルカウルを採用する単座モデル。ナックルカウルがミラーステー、ウインカステーを兼ねる造形だがこれは初代851のみ。後方視界はやはり芳しくなかったようだ。角型ヘッドライトの両脇にインテークを持つ851系の顔は初代モデルから一貫して採用された。エンジンは吸気系にウェーバーマレリ製インジェクションを使用。FIのノズルは1気筒あたり2つ。排気系は黒塗りの砲弾型マフラーを備えた2本出し。このエンジンは下からのパワーもあってパンチのきいたものだったがROMの設計に今ひとつのところがあり、日本国内の渋滞時のような使用状況だとその欠点が露呈しパーコレーションを起こすようなこともあった。シャーシはクロモリ鋼管トラスフレームで、後輪支持はアルミ角断面スイングアーム。FフォークはマルゾッキM1R。前後16インチのアクロン製リム+マービック製3本スポークの組み合わせのホイールにはブレンボのブレーキシステムが採用され、前輪に280mm径フローティングディスク+同径4ポットキャリパを2セット、後輪に260mm径フローティングディスク+2ポットキャリパを装備する。OEM装着のタイヤはミシュラン59X。

  公道仕様であるストラーダの他にコンペティションモデルである851スーパーバイク (1988)が存在した。

発売 1988 全長 2050mm 全幅 720mm 全高 1130mm 軸間距離 1460mm シート高 760mm 最低地上高 - 重量 -kg 乾燥重量 180kg 整備重量 - 水冷4サイクル横置90度V型2気筒 DOHC4バルブデスモドロミック 851cc ボア*ストローク 92*64mm 圧縮比 10.4 最大出力 102ps/8250rpm 最大トルク 8.7kg*m/8000rpm 始動方式 セル 潤滑方式 - 点火方式 - キャブレタ ウェーバーマレリFI クラッチ 湿式多板 変速機 - 変速比 - 1次減速比 - 2次減速比 - フレーム トラスフレーム キャスター 27.5度 トレール 105mm Brake F ダブルディスク Brake R シングルディスク SusF テレスコピック Dumper F - SusR スイングアーム Dumper R - Wheel F 3.50-16 Tyre F 130/60-16 Wheel R 5.00-16 Tyre R 160/60-16 タンク容量 -L オイル容量 - 車両価格 \-(1988)japan 

851 Superbike (1988) スーパーバイク

 水冷4stDOHC4バルブLツイン 851cc。851ストラーダ (1988)のコンペティションバージョン。エンジン出力はストラーダの102psに対して120ps(クランク計測)。前後ホイールは17インチとされる。

発売 1988 全長 -mm 全幅 -mm 全高 -mm 軸間距離 -mm シート高 -mm 最低地上高 - 重量 -kg 乾燥重量 -kg 整備重量 - 水冷4サイクル横置90度V型2気筒 DOHC4バルブデスモドロミック 851cc ボア*ストローク 92*64mm 圧縮比 - 最大出力 120ps/-rpm 最大トルク -kg*m/-rpm 始動方式 セル 潤滑方式 - 点火方式 - キャブレタ ウェーバーマレリFI クラッチ - 変速機 - 変速比 - 1次減速比 - 2次減速比 - フレーム トラスフレーム キャスター 27.5度 トレール -mm Brake F ダブルディスク Brake R シングル ディスク SusF テレスコピック Dumper F - SusR スイングアーム Dumper R - Wheel F -17 Tyre F -17 Wheel R -17 Tyre R -17 タンク容量 -L オイル容量 - 車両価格 \-(1988)japan 

851 Strada (1989) ストラーダ

 水冷4stDOHC4バルブLツイン 851cc。2世代目851ストラーダ。カラーはイタリアンレッド一色となり、ミラーはカウル上の当たり前の位置に移動、Fウインカはナックルカウルにビルトインされた。マフラーはサイレンサ別体式となる。単座仕様。圧縮比を上げられたエンジンはFIのノズルを気筒あたり2個から1個に減らされているが、これは前モデルで今ひとつの完成度だったROMの設計の簡易化のため。排気系の見直しとあわせエンジンスペックは88年モデルの102ps/8250rpm、8.7kg*m/8000rpmに対して105ps/9000rpm、8.06kg*m/8400rpm(ともにクランク計測)となり、回転数でパワーを稼ぐ傾向に性格付けがやや振られている。シャーシは基本的に共通だがヘッドアングルが見直されキャスター27度30分→24度30分、トレール105mm→95mmとFフォークが立てられている。ホイールは88年のコンペモデル851スーパーバイクと同じく前後17インチとされ、ホイールベースは30mm短縮。ホイールは組立式からブレンボの3本スポークキャストホイールに変更された。これに装着されるOEMタイヤはミシュラン ハイスポーツラジアル。3枚のブレーキはブレンボだがマウント、ローター径が変更され、Fダブルディスクは280mm径→320mm径、後輪側はリジッドマウントの245mmディスクとされた。前後ショックユニットはマルゾッキ製。1989年の後半に発売され翌1990年には3型851がリリースされたため89年モデルが販売された期間は数ヶ月にすぎない。

 よりスパルタンなバージョンとしてSP2が存在する。

発売 1989 全長 -mm 全幅 -mm 全高 -mm 軸間距離 1430mm シート高 -mm 最低地上高 - 重量 -kg 乾燥重量 -kg 整備重量 - 水冷4サイクル横置90度V型2気筒 DOHC4バルブデスモドロミック 851cc ボア*ストローク 92*64mm 圧縮比 11.0 最大出力 105ps/9000rpm 最大トルク 8.06kg*m/8400rpm 始動方式 セル 潤滑方式 - 点火方式 - キャブレタ FI クラッチ - 変速機 - 変速比 - 1次減速比 - 2次減速比 - フレーム トラスフレーム キャスター 24.5度 トレール 95mm Brake F ダブルディスク Brake R シングル ディスク SusF テレスコピック Dumper F - SusR スイングアーム Dumper R - Wheel F 3.50-17 Tyre F 120/70-17 Wheel R 5.50-17 Tyre R 180/55-17 タンク容量 -L オイル容量 - 車両価格 \-(1989)japan 

851 SP2 (1989)

 水冷4stDOHC4バルブLツイン 888cc。2世代目851ストラーダのSP仕様。ボアを2mm広げ排気量を888ccとした最初のモデルだが車名は851のままだった。ストラーダに比べカムを変更、排気管を延長し、フルカウル下部のブラックアウトされた部分とRフェンダーを白色に変更。Fフォークは倒立式となり、前後ともオーリンズを装着する。シャーシにはヘッドまわりの剛性アップと全体の横剛性アップのために補強が加えられている。

発売 1989 全長 -mm 全幅 -mm 全高 -mm 軸間距離 -mm シート高 -mm 最低地上高 - 重量 -kg 乾燥重量 -kg 整備重量 - 水冷4サイクル横置90度V型2気筒 DOHC4バルブデスモドロミック 888cc ボア*ストローク 94*64mm 圧縮比 - 最大出力 109ps/10000rpm 最大トルク -kg*m/-rpm 始動方式 セル 潤滑方式 - 点火方式 - キャブレタ FI クラッチ - 変速機 - 変速比 - 1次減速比 - 2次減速比 - フレーム トラスフレーム キャスター 24.5度 トレール -mm Brake F ダブルディスク Brake R シングル ディスク SusF テレスコピック Dumper F - SusR スイングアーム Dumper R - Wheel F - Tyre F - Wheel R - Tyre R - タンク容量 -L オイル容量 - 車両価格 \-(1989)japan 

851 Strada (1990) ストラーダ

 水冷4stDOHC4バルブLツイン 851cc。3世代目851ストラーダ。これまでの単座仕様を改めこのモデルより複座になった。パッセンジャーシートは国産レプリカのようにテールカウルの上という形状。この時期ドカティのニューモデル投入のペースは凄まじく1990年後半には早くも4世代目851が登場する。

発売 1990 全長 -mm 全幅 -mm 全高 -mm 軸間距離 -mm シート高 -mm 最低地上高 - 重量 -kg 乾燥重量 -kg 整備重量 - 水冷4サイクル横置90度V型2気筒 DOHC4バルブデスモドロミック 851cc ボア*ストローク 92*64mm 圧縮比 - 最大出力 -ps/-rpm 最大トルク -kg*m/-rpm 始動方式 セル 潤滑方式 - 点火方式 - キャブレタ FI クラッチ - 変速機 - 変速比 - 1次減速比 - 2次減速比 - フレーム トラスフレーム キャスター 24.5度 トレール -mm Brake F ダブルディスク Brake R シングル ディスク SusF テレスコピック Dumper F - SusR スイングアーム Dumper R - Wheel F - Tyre F - Wheel R - Tyre R - タンク容量 -L オイル容量 - 車両価格 \-(1990)japan 

851 Strada (1991) ストラーダ

 水冷4stDOHC4バルブLツイン 851cc。1990年後期投入の4世代目851ストラーダ。複座仕様の車体は90年モデルと外観的に大きな差異はないが、Fフォークはショーワ製倒立式、Rショックはオーリンズとされた。カウルマウントのミラーは黒色からボディ同色の赤とされ、形状も長方形のものになった。ROMの設計に加えスロットルの開度を狭くすることによって体感出力のアップが図られている。シャーシにはSP2で加えられた補強が施されており、ヘッドまわりの剛性アップと全体の横剛性アップが図られている。このモデルのSP仕様としてSP3が存在する。

発売 1990 全長 -mm 全幅 -mm 全高 -mm 軸間距離 -mm シート高 -mm 最低地上高 - 重量 -kg 乾燥重量 -kg 整備重量 - 水冷4サイクル横置90度V型2気筒 DOHC4バルブデスモドロミック 851cc ボア*ストローク 92*64mm 圧縮比 - 最大出力 -ps/-rpm 最大トルク -kg*m/-rpm 始動方式 セル 潤滑方式 - 点火方式 - キャブレタ FI クラッチ - 変速機 - 変速比 - 1次減速比 - 2次減速比 - フレーム トラスフレーム キャスター 24.5度 トレール -mm Brake F ダブルディスク Brake R シングル ディスク SusF テレスコピック Dumper F - SusR スイングアーム Dumper R - Wheel F - Tyre F - Wheel R - Tyre R - タンク容量 -L オイル容量 - 車両価格 \2360000-(1991)japan 

851 SP3 (1990)

 水冷4stDOHC4バルブLツイン 888cc。1990年後期投入の4世代目851ストラーダのSP仕様。SP2同様ボアを2mm広げたエンジンは排気量を888ccとされる。ストラーダとはカムも異なり、吸気系はFIのノズルを気筒あたり2つ装備。排気系はSP2よりもさらに伸ばされ、シートカウルの高さまでサイレンサを掲げる。このパワーユニットは後輪計測で111ps/10500rpmを発生する。このパワーに対応してフレームには補強が入る。サブフレームはアルミ。黒塗装のホイールをなる両輪にはオーリンズを装着し、Fフォークは倒立式。Fフェンダーはカーボン。もちろん単座仕様。

発売 1990 全長 -mm 全幅 -mm 全高 -mm 軸間距離 -mm シート高 -mm 最低地上高 - 重量 -kg 乾燥重量 -kg 整備重量 - 水冷4サイクル横置90度V型2気筒 DOHC4バルブデスモドロミック 888cc ボア*ストローク 94*64mm 圧縮比 - 最大出力 111ps/10500rpm (後輪軸) 最大トルク -kg*m/-rpm 始動方式 セル 潤滑方式 - 点火方式 - キャブレタ FI クラッチ - 変速機 - 変速比 - 1次減速比 - 2次減速比 - フレーム トラスフレーム キャスター 24.5度 トレール -mm Brake F ダブルディスク Brake R シングル ディスク SusF テレスコピック Dumper F - SusR スイングアーム Dumper R - Wheel F - Tyre F - Wheel R - Tyre R - タンク容量 -L オイル容量 - 車両価格 \3300000-(1991)japan 

888 SPS (1992)

 水冷4stDOHC4バルブLツイン 888cc。851シリーズの最上級モデルとして1991年東京モーターショーにプロトモデルが参考出品された。外観的には単座仕様のシートカウル形状が変わり、カウルはブラックアウトされていた下部分が同色の赤に塗られる。

発売 1992 全長 -mm 全幅 -mm 全高 -mm 軸間距離 -mm シート高 -mm 最低地上高 - 重量 -kg 乾燥重量 -kg 整備重量 - 水冷4サイクル横置90度V型2気筒 DOHC4バルブデスモドロミック 888cc ボア*ストローク 94*64mm 圧縮比 - 最大出力 -ps/-rpm 最大トルク -kg*m/-rpm 始動方式 セル 潤滑方式 - 点火方式 - キャブレタ FI クラッチ - 変速機 - 変速比 - 1次減速比 - 2次減速比 - フレーム トラスフレーム キャスター 24.5度 トレール -mm Brake F ダブルディスク Brake R シングル ディスク SusF テレスコピック Dumper F - SusR スイングアーム Dumper R - Wheel F - Tyre F - Wheel R - Tyre R - タンク容量 -L オイル容量 - 車両価格 \3670000-(1992)japan