Kawasaki - a


AE50(1981)/AE80(1981)/AR50(1981)/AR80(1981)/AV50(1983)


AE50(1981) 

「エキサイティング・エンデューロ」

 1981年6月発売。空冷2stピストンリードバルブシングル。AR50(1981)のエンジンと後輪の足回りを持ったトレールモデル。排気系をアップタイプに、ミッションは5速に変更されている。後輪懸架のユニトラックサスペンションは120mmのホイールトラベルまでAR50と同じ。フロントフォークのストロークは140mm。ユニトラックのスイングアームはシルバーに塗られた。前輪19インチ、後輪16インチ。ブレーキは前後ともドラム式。ヘッドライトはセミシールドビーム6V 25/25Wの角目1灯で、ヘッドライトナセルとサイドカバーに丸いゼッケンプレートが付くレーシーな外観だが、後端にプラスチック製の工具入れをボルトオンしたリアキャリアを標準装備する。メーターはアナログ速度計の右側にインジケーターランプとキーシリンダを収納する。燃料タンクの前にオイルタンクを持ち、オイルタンク前側は、アップタイプのエキパイの排熱を意図した導風口がデザインされている。燃料タンクのキャップはブリーザーパイプ付きでキーはない。兄弟車に同時発売のAE80(1981)がある。

 型式: 発売:1981.6 全長:1895mm 全幅:805mm 全高:1080mm 軸間距離:1210mm シート高:mm 最低地上高:250mm 重量:-kg 乾燥重量:74kg 整備重量:-kg エンジン型式: エンジン種類:空冷2サイクルピストンリードバルブ横置単気筒 49cc ボア*ストローク:39.0*41.6mm 圧縮比:8.0:1 最大出力:7.2ps/9000rpm 最大トルク:0.61kg ・m/ 7500rpm 始動方式:プライマリーキック 潤滑方式:分離給油 オイルポンプ型式:- オイルフィルター型式:- 点火方式:マグネトCDI キャブレタ型式:ミクニVM16SS 点火プラグ:- クラッチ形式:湿式多板 変速機形式:常時噛合式5段リターン 変速比:3.307/2.111/1.545/1.240/1.074 1次減速比:3.619 2次減速比:3.307 フレーム形式:鋼管セミダブルクレードル キャスター:29°トレール:98mm Brake F:ドラム式 Brake R:ドラム式 前懸架方式:テレスコピック 後懸架方式:スイングアーム(ユニトラック) 前タイヤサイズ:2.50-19-4PR 後タイヤサイズ:3.00-16-4PR タンク容量:6.5L オイル容量:1.2L バッテリ:- 制動距離:3m(22km/h) 最小回転半径:2.1m 登坂力:tanθ0.36(20度) 定地燃費:69km/L(30km/h) 最高速度:75km/h 車両価格 \151,000-(1981)japan カラー:ライムグリーン、ファイアクラッカーレッド

AE80(1981) 

「エキサイティング・エンデューロ」

 1981年6月発売。空冷2stピストンリードバルブシングル。AR80(1981)のエンジンとユニトラックサスペンションの足回りを持ったトレールモデル。排気系をアップタイプに変更されている。車体は基本的に同時発売のAE50(1981)と共通。タンデムステップはスイングアームに直付け。

 型式: 発売:1981.6 全長:1940mm 全幅:805mm 全高:1150mm 軸間距離:1225mm シート高:mm 最低地上高:285mm 重量:-kg 乾燥重量:78.5kg 整備重量:-kg エンジン型式: エンジン種類:空冷2サイクルピストンリードバルブ横置単気筒 78cc ボア*ストローク:49.0*41.6mm 圧縮比:7.8:1 最大出力:9.6ps/8000rpm 最大トルク:0.91kg ・m/ 7500rpm 始動方式:プライマリーキック 潤滑方式:分離給油 オイルポンプ型式:- オイルフィルター型式:- 点火方式:マグネトCDI キャブレタ型式:ミクニVM18SS 点火プラグ:- クラッチ形式:湿式多板 変速機形式:常時噛合式6段リターン 変速比:3.307/2.111/1.545/1.240/1.074/0.965 1次減速比:3.619 2次減速比:2.600 フレーム形式:鋼管セミダブルクレードル キャスター:29°トレール:98mm Brake F:ドラム式 Brake R:ドラム式 前懸架方式:テレスコピック 後懸架方式:スイングアーム(ユニトラック) 前タイヤサイズ:2.50-19-4PR 後タイヤサイズ:3.00-16-4PR タンク容量:6.5L オイル容量:1.2L バッテリ:- 制動距離:7.5m(35km/h、2名乗車時) 最小回転半径:2.1m 登坂力:tanθ0.36(20度) 定地燃費:-km/L(30km/h) 最高速度:-km/h 車両価格 \156,000-(1981)japan カラー:ファイアクラッカーレッド、ライムグリーン

AR50(1981) 

「エキサイティング・スポーツ」

  1981年4月発売。空冷2stピストンリードバルブシングル。日本の50cc市場が薄利多売の傾向にある中、高価格高性能のロードスポーツ車として15年ぶりにカワサキがこの市場に投入した。カワサキGPレーサー「KR」のイメージを投影するデザインで、ハンドルはセパレートタイプ。排気管のチャンバーをエンジン下に通したためセンタースタンドはない。マフラーはレーサーのサイレンサ風デザイン。前後5本スポークの新設計キャストホイールはリムを除きゴールドに塗装したツートンで、これもKRをイメージしたもの。前輪ブレーキは「全天候型」とされ、左側1枚の不等ピッチ多孔式182mm径ステンレスのシングルディスクに、オールメタルパッドを組む油圧式シングルピストンキャリパの組み合わせ。後輪は110mm×30のドラムブレーキ。7.2ps/9000rpm、0.62kg・m/8000rpmのハイパワーエンジンを鋼管セミダブルクレードルフレームに積む。ミッションは6速。振動対策として、クランクシャフトのプライマリーギアをラバーダンパーを介してマウント、またクラッチハウジングには6個のスプリングダンパーを備えてスナッチングを抑制する。後輪の懸架にはユニトラックサスペンションと呼ぶリンク式モノサスを公道走行用車両として初採用する。このユニトラックサスペンションはKRからのフィードバックであり、プログレッシブ効果と路面追従性向上を謳うもので、ショックユニットを車体重心に近づけることで慣性モーメントを減少、ショックアブソーバーのフリクション軽減(カタログによれば従来の1/4)、バンプ時にショックが路面に対して垂直に近づくことにより作動性向上、またホイールトラベルを長くとれる等のメリットがあった。そのホイールトラベルは前輪130mm、後輪120mm。リアショックユニットには5段階のプリロードアジャスタを装備する。丸目1灯のヘッドライトはセミシールドビームで25/25W。テール/ブレーキランプは5.3/17W。メーターパネルは2眼式でエンジンオイル警告灯を備える。タンクキャップは鍵付き。燃料タンクキャップの前方に分離給油のオイルタンクの給油口がある。ゼロハンクラスは左ミラーがオプションであることが多かったが、ARでは標準装備とした。同時発売の兄弟車AR80(1981)がある。また2か月後にはエンジンとユニトラックの足回りを移植したオフロードモデルAE50(1981)が発売された。

 AR50の国内発売後、ヤマハRZ50、スズキRG50Γ、ホンダMBX50とゼロハンスポーツは水冷エンジンの激戦時代に移行するが、結局このクラスでのカワサキスポーツの水冷化はなかった。

 型式: 発売:1981.4 全長:1830mm 全幅:625mm 全高:970mm 軸間距離:1195mm シート高:790mm 最低地上高:160mm 重量:-kg 乾燥重量:72kg 整備重量:81kg エンジン型式: エンジン種類:空冷2サイクルピストンリードバルブ横置単気筒 49cc ボア*ストローク:39.0*41.6mm 圧縮比:8.0:1 最大出力:7.2ps/9000rpm 最大トルク:0.62kg ・m/ 8000rpm 始動方式:プライマリーキック 潤滑方式:分離給油 オイルポンプ型式:- オイルフィルター型式:- 点火方式:マグネトCDI キャブレタ型式:ミクニVM16SS 点火プラグ:- クラッチ形式:湿式多板 変速機形式:常時噛合式6段リターン 変速比:3.307/2.111/1.545/1.240/1.074/0.965 1次減速比:3.619(76/21) 2次減速比:3.538(46/13) フレーム形式:鋼管セミダブルクレードル キャスター:27.5°トレール:85mm Brake F:油圧式シングルディスク182mm Brake R:ドラム(リーディングトレーリング)110*30mm 前懸架方式:テレスコピック 後懸架方式:スイングアーム(ユニトラック) 前タイヤサイズ:2.50-18-4PR 後タイヤサイズ:2.50-18-4PR タンク容量:9.6L オイル容量:1.2L バッテリ:- 制動距離:3m(20km/h) 最小回転半径:2.1m 登坂力:tanθ0.36(20度) 定地燃費:-km/L(30km/h、2名乗車時) 最高速度:-km/h 車両価格 \153,000-(1981)japan カラー:ライムグリーン、ファイアクラッカーレッド

AR80(1981) 

「エキサイティング・スポーツ」

  1981年4月発売。空冷2stピストンリードバルブシングル。AR50(1981)と同時発売。車体は基本的にAR50と同一で、ボアを10mm広げ78ccとしたエンジンは、2mm拡大したキャブレタとあわせて10ps/8000rpm、0.89kg・m/7500rpmを発生する。そのほか後輪が2.50から2.75-18-4PRとワンサイズアップ、ダブルシート、ボルトオンのタンデムステップ、グラブバーの装備が相違点。カラーもAR50と同色のファイアクラッカーレッドとライムグリーンが用意されるが、AR50がグリーン、AR80がレッドを基調色としていた。価格差は\5,000-。AR80単体でのカタログはなく、AR50のカタログに合わせて掲載された。

 AR80には輸出仕様車が存在し、ドイツ仕様ではミニカウルを装備する。このドイツ仕様は排気系が絞られるなどされ6.2ps/6000rpmとなっている。

 型式: 発売:1981 全長:1830mm 全幅:625mm 全高:970mm 軸間距離:1200mm シート高:790mm 最低地上高:160mm 重量:-kg 乾燥重量:75kg 整備重量:84kg エンジン型式: エンジン種類:空冷2サイクルピストンリードバルブ横置単気筒 78cc ボア*ストローク:49.0*41.6mm 圧縮比:7.8:1 最大出力:10ps/8000rpm 最大トルク:0.89kg ・m/ 7500rpm 始動方式:プライマリーキック 潤滑方式:分離給油 オイルポンプ型式:- オイルフィルター型式:- 点火方式:マグネトCDI キャブレタ型式:ミクニVM18SS 点火プラグ:- クラッチ形式:湿式多板 変速機形式:常時噛合式6段リターン 変速比:3.307/2.111/1.545/1.240/1.074/0.965 1次減速比:3.619(76/21) 2次減速比:2.866(43/15) フレーム形式:鋼管セミダブルクレードル キャスター:27.3°トレール:83mm Brake F:油圧式シングルディスク182mm Brake R:ドラム(リーディングトレーリング)110*30mm 前懸架方式:テレスコピック 後懸架方式:スイングアーム(ユニトラック) 前タイヤサイズ:2.50-18-4PR 後タイヤサイズ:2.75-18-4PR タンク容量:9.6L オイル容量:1.2L バッテリ:- 制動距離:3m(35km/h、2名乗車時) 最小回転半径:2.1m 登坂力:tanθ0.36(20度) 定地燃費:34km/L(50km/h、2名乗車時) 最高速度:85km/h 車両価格 \158,000-(1981)japan カラー:ファイアクラッカーレッド、ライムグリーン

AV50(1983) 

 「気分は上々、マイ・ディアアメリカン!」

「本格的アメリカンシルエット、3段階スライドシートがジャストフィット!」

  空冷4stSOHCシングルのミニアメリカンモデル。水平近くに寝かせたシリンダのヘッドは一体式のアルミ製で放熱効果の向上を狙う。またヘッド中央寄りに配したプラグで燃焼効率をアップ。マフラー内消音装置も変更され、静粛性を上げると同時に中低速トルクの改善を計っている。CDI点火とオートカムチェーンテンショナでメンテナンスフリーを謳う。ヘッドランプは25W/25W、ポジションランプをヘッドランプ下に独立して装備する。フレームは鋼管バックボーン。前後キャストホイールにチューブレスタイヤを履く。制動は前後ドラム式。バケットタイプのシートは3段階スライド式。

 型式:A-AV050A 発売:1983 全長:1665mm 全幅:695mm 全高:1030mm 軸間距離:1100mm シート高:675mm 最低地上高:165mm 重量:-kg 乾燥重量:69.5kg 整備重量:-kg エンジン型式:AC08E エンジン種類:空冷4サイクルOHC横置水平単気筒 49cc ボア*ストローク:39.0*41.6mm 圧縮比:10.0:1 最大出力:4.3ps/7000rpm 最大トルク:0.45kg ・m/ 6500rpm 始動方式:キック 潤滑方式:ウェットサンプ オイルポンプ型式:- オイルフィルター型式:- 点火方式:CDI(電子進角式) キャブレタ型式:TK K16P 点火プラグ:- クラッチ形式:湿式多板 変速機形式:常時噛合式4段リターン 変速比:3.307/2.111/1.545/1.240 1次減速比:3.619(76/21) 2次減速比:2.785(39/14) フレーム形式:バックボーン キャスター:30° トレール:82mm Brake F:ドラム(リーディング・トレーリング)110*30mm Brake R:ドラム(リーディングトレーリング)110*30mm 前懸架方式:テレスコピック 後懸架方式:スイングアーム 前タイヤサイズ:2.75-14-4PR(チューブレス) 後タイヤサイズ:4.00-10-4PR(チューブレス) タンク容量:7.6L オイル容量:1.2L バッテリ:- 制動距離:3.5m(20km/h) 最小回転半径:1.8m 登坂力:tanθ0.48(26度) 定地燃費:83km/L(30km/h) 車両価格 \148,000-(1983)japan カラー:エボニー、ファイアクラッカーレッド