MV - RoadRacer


125 ビアルベーロ (1950-1959)/Boxer500 (1977)


125 ビアルベーロ (1950-1959) DOHCレーシング

 空冷4stDOHCシングルレーサー。1950年から10シーズン戦ったがホンダRC145に報いることはできなかった。1959年の最終型には2軸動作のデスモを搭載するが、これはアグスタ伯爵がドカティから引き抜いたR.マッザ技師により実現した。H型リムにアウタースプリングのテレスコピックフォーク、2本ショック式スイングアーム。最終減速は右出しのチェーン。マフラーは右。


Boxer500 (1977) -未完成-

 水冷4st横置水平対向4気筒レーサー。空冷Fourの後継として最後のMVレーサーとなる筈だったが、実走テスト前にMVアグスタ・レーシング・チームの活動は停止。幻のマシンとなった。この車が衆目の前に現れたのは1993年のイタリアはミザノ、サンタモニカ・サーキットで行われたMoto Storiche in Grand Prixでチーム・オブソリュートによって運び込まれた。設計は後にラベルダV6を手掛けるジュゼッペ・ボッキ技師。前後に2気筒ずつを振り分けたボクサー4はダイヤモンドタイプのバードゲージフレームに抱えられる。ダウンドラフトタイプのキャブレタをそれぞれの気筒に配し、下へ排出される排気管は管長を調節して後方2気筒分を一度前方向に振り向ける。メガホンマフラーをシート脇へ2本、スイングアーム横へ2本振り分ける構成。エンジン下にミッションとドライサンプのオイルタンクを抱える。クラッチは車体左側。