******************* 4stroke Engine words ******************

4stサイドヴューアニメ  カメラが動くバージョンはコチラで見れます。

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 上をクリックするとアニメーションが開きます。Honda Dream50(CB50 1997)をモチーフにしたアニメーションですが、ギア比等は正確ではありません。

 このエンジンは空冷4ストロークDOHC4バルブ横置きシングルエンジン。燃焼室はペントルーフ型。カムは直押し式でシムはインナー式。カム駆動はチェーンとカムギアの併用。シングルキャブで左がインテーク。右がエキゾーストでエキパイは2本。したがって進行方向は右でエンジンは右側面から見た図。せらしギアの付いた3枚のカムギアがミッキーマウスに例えられる形状の左側面カバーに収まって特徴的な外観となっています。

 4ストロークエンジンは吸気/圧縮/燃焼/排気の4つの工程をもって動作しています。青いチューブの部分はインテークマニホールド(インマニ)と呼ばれており左側でキャブレタへ、さらにその先はエアクリーナへつながっています。

 キャブレタは燃料タンクへもつながっており、燃料タンクからガソリンを、エアクリーナから空気の供給をうけてキャブレタは混合気をつくります。ガソリンをそのまま燃焼室に入れてもよく燃えないためで、ガソリンを霧化して燃えやすい状態の混合気をつくるのがキャブレタの仕事です。ライダーがスロットルで操作しているのはこのキャブレタです。

 キャブレタで作られた混合気はインマニ(アニメの青い管の部分)を通って燃焼室(燃えている部分です)へ導かれますが、その通り道をふさいだり開いたりして制御しているのがインテークバルブです。このアニメのモチーフのDream50は4バルブ方式ですので4本バルブがありますが、そのうち青い管の出口でふさいだり開いたりしている2本がインテークバルブというわけです。インテークバルブを動かしている機構の説明はまた後ほど。

 インテークバルブが開いて混合気が燃焼室に入っていくのが4ストロークエンジンの最初の工程、吸気工程です。アニメを観察いただければわかるとおりピストン(上がったり下がったりしているパーツ)が2回上下してまた吸気工程がやってきますので、「ピストンが最初に下がり始めたタイミングで吸気工程が始まる」わけです。

 混合気はインマニの中を流れてくるのですが吸気工程が始まるまではインテークバルブが閉じられていて行き止まりになっているため、流れてきた混合気はインマニからキャブレタ開口部までの中を右往左往しています。簡単にいってこれが「吸気脈動」でもうちょっと正確にいえばインマニとキャブレタ開口部の端と端の間で縦波がいったりきたりしているのです。混合気の粒自信が出口と入り口をいったりきたりしているのではなく、密度の高低が波となって伝わっている状態です。密度の高い波が燃焼室側端へ押し寄せてきたときにインテークバルブが開けば、それだけ高密度な混合気がどどどっとなだれ込むことになります。これが吸気脈動を利用して充填効率を高める方法の基本的な考え方ですが、吸気管長が一定である以上、低回転から高回転まで全域で活用するのは難しく、これをエンジンのおいしい回転域で効かせるために吸気管径やその長さが設計されているのです。

以下続く**