HOREX - OSCA


644 OSCA -C (Corsa) (1993-)/644 OSCA Normal (1991.7-1991.12)/644 OSCA Racing (199*-)/644 OSCA RennSport (1991-)/644 OSCA (SporBahn) (1991-)


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644 OSCA Normal (1991.7-1991.12) オスカ ノーマル

 空冷4stSOHC4バルブ(RFVC)シングル644cc。極初期に用意された仕様。1991年末で終了し、1992年初頭にはRennSportSporBahnの2本にラインナップは絞られた。標準装着タイヤはメッツラーで、FはME1ラジアル110/70R17、RはME55メトロニック ベルテッドバイアス150/70VB17。

発売 1991.7-1991.12 全長 2050mm 全幅 656mm 全高 1095mm 軸間距離 1365-1388mm シート高 760mm 最低地上高 - 乾燥重量 138kg 整備重量 - 空冷4サイクル横置単気筒 SOHC4バルブRFVC 644cc ボア*ストローク 100.0*82.0mm 圧縮比 8.7 最大出力 52ps/7000rpm 最大トルク-kg ・m/-rpm 始動方式 セル 潤滑方式  ドライサンプ 点火方式 DC-CDI プラグ NGK DP8EA-9 キャブレタ keihin VE40CV エアクリーナ 不織布紙式 クラッチ 湿式多板 変速機 5段リターン 変速比 2.666/1.750/1.250/1.000/0.840 1次減速比 2.029 2次減速比 2.600(15/39T) フレーム クロモリ鋼管ラテラルケージフレーム キャスター 24度-(+-0.85度) トレール 86-89mm BrakeF 油圧式320mm径シングルディスク4ポットキャリパ BrakeR 油圧式230mmシングルディスク2ポットキャリパ SusF 倒立型テレスコピック Dumper F オイルダンパー Sus R スイングアーム Dumper R ガス/オイルダンパー Tyre F 110-70/R17(Metzler) Wheel F 3.30-17 Tyre R 150-70/VB17(Metzler) Wheel R 4.60-17 タンク容量 12L オイル容量 2.1L ヘッドランプ Koito12V60W/55W ストップ/テールランプ 12V21/5W ウインカ 12V10W バッテリ 12V8Ah 車両価格 ¥2090000-(red) (1991)

644 OSCA SporBahn (1991-) オスカ シュポルバーン

 空冷4stSOHC4バルブ(RFVC)シングル644cc。HOREXとC.K.デザインの1986年ケルンショーでの出会いから生まれたスーパーモデル。テーマは「リアル・モーターサイクル」。エンジンはホンダ NX650ドミネーターをベースにしている。コントロールする実感、体感性能を重視した設計はまさにエンスージャストと呼ばれるベテランライダーを狙ったもので、最高速度や馬力だけでは語れないマシンポテンシャルを意図している。ニュートラルランプを装備しない点ひとつとっても乗り手を選ぶ車といえる。オーナーにはたとえばホイールベースは調整幅1365-1388mm、トレールは86-89mmという具合に大きな自由度が与えられる。購入後に習熟度に応じて煮詰めていくという対応が可能なのだ。シングルレーサーからツアラー仕様まで、ある意味レーシングマシンよりも幅広くきめ細かい設定を許容する車体はエンスージャストのために妥協しないつくりを見せる。ワンオフで仕上げたマシンではなく、メーカーの仕事という意味でもクオリティは高い。エンジン、キャブレター、スイッチボックスなどを除いた全てのパーツがオリジナルで一品一品にHOREXのロゴを読み取ることができる。供給体制は世界で年間100台、10年スパンでわずか1000台を目標とする。

 エンジンはドミネーターの空冷4stOHC4バルブシングルのRFVC(放射状バルブ配列)ユニットをベースに吸排気系を中心に手を加えて、ベースエンジンの46ps/6000rpmから52ps/7000rpmとされる。中速域のトルク向上を狙ってカムを変更した仕様もあるようだ。エンジンは4点でフレームに支持される。キャブレターはドミネーターのケイヒンVE40を流用。スロットルボディ右側にスロットルワイヤで駆動する偏芯カムが付くが、これはホンダオリジナルで全閉から半開までスロットルバルブを押し上げて、スロットル開け始めのツキを改善する機構。排気系は2into1のオールステンレス。エアクリーナは容量をそのままに内部構造を見直して通気抵抗を少なくしたオリジナルで同時にバッテリをホールドする。

 Axialable Front Forkと名付けられたFフォークはアクスルに外径46mmのエキセントリックカムを持ち、偏芯半径5mmの範囲で調整が可能だ(これはM.Heilwood仕様のホンダRC166以外他に類例を見ない)。またスイングアームピボットもまた外径61mm、偏芯半径13mmのエキセントリック式になっており、ここでもホイールベースの調整が可能となっている。ステアリングヘッドからこのピボットを有機的なラインで結ぶフレームはクロモリ鋼管によるワークでマトリックスフレームと呼ばれる。マトリックスとは有限要素法と呼ばれる設計手法を意味している。パイプ径はエンジンハンガー部が34mm、トップチューブが31.8mmでこの左側のパイプがオイルタンクを兼ねる。ヘッドパイプ左にヘキサゴンレンチで開閉するよう美しく処理されたオイル注入口があり、パイプ中間の下側にオイルレベル確認用のブリーザーが覗く。サブ及びダウンワークは28.6mm径、サイド25.4mm、リア22.2mmとなっている(ちなみに単座である)。この用意されたパイプ径の数は、同じく複雑なパイプワークを見せるドゥカティの倍以上になる。フレームのステアリング上側はラジアルボールベアリング、下側はテーパーローラーベアリングが支える。Rアクスルには右1左2のラジアルボールベアリングを用い、チェーンアジャストはスイングアームピボット側にエキセントリックカムで行うためRホイールまわりは非常にすっきりとしている。下側に補強パートを設けたスイングアームはアルミ製でこれのメインパートは65.5*28.4mmの角型断面。スタビライザー部分は28.6*20mm。タンクもアルミ製で8つのパートからなる。OSCAのデザインはいうまでもなくオリジナルだが、このタンクの部分に先代の位置付けになるHOREX HRDの面影が取り入れられている。(1986年当時HOREXはイタリアHRDにマシンを供給しており、ロータックスエンジンを積んだスポーツシングルHRD500/600Columbusを製造していた。この車の日本への輸入をC.K.デザイン代表佐々木氏がHOREX側へアプローチしたところ逆に再設計を依頼されたのがOSCAプロデュースのスタートだった)。

 Fフォークのサスペンション機構はショーワ製で、レーサー仕様をベースにしたオリジナル。倒立タイプでそのインナーチューブ径は41mm。伸び側、圧縮側ともに12段階で調整可能で、スプリングの調整幅は18mm。ストローク量は120mm。Rショックもショーワ製オリジナルでリザーブタンクはスイングアーム上のフレームが保持する。右側スイングアーム上にピボットを設ける1本式でジュラルミンパイプを使用し、伸び側、圧縮側ともに11段階で調整可能。プリロード調整ダイヤルは上側になるがその部分のサイドカバーに逃げが設けられていることもあって各調整ダイヤルへのアクセスは極めて容易。ストローク量は110mm、標準仕様での静的なレバー比は1.29。マウントプレートを変更することによりこれもまた調整可能だ。これらのスペックはサスペンション技術の進歩により常に改良が施されている。

 Fブレーキディスクは標準仕様で320mm径鋳鉄ローターのシングルで、フローティングされるがより大径のものを選択することも可能。キャリパはニッシンのF1仕様レベルのグレードのものを異径4ポットにしたオリジナルを装着。ステンメッシュのブレーキホースとキャリパを接続するのは航空機用バンジョー。Rディスクも鋳鉄製で210mm径をソリッド装着するオリジナルのもの。こちらのキャリパはトルクロッドをボディに連結したフローティングタイプの片押し式2ポット。

 メーター類は日本精機製のオリジナルでスピードとタコのみ。白い文字盤でタコメーターはメモリ部分を下側に配置する。ハンドルパイプはフレーム同様にクロモリ鋼管で、グリップエンドにオプションでバランスウエイトを装着できる。スイッチボックスはドミネーターのものを流用、ヘッドライトはドミネーターイギリス仕様のもの。ステップ、ペダル類はジュラルミン削り出しパーツで、シフトペダルは同軸。ドリブンスプリケットはアルミ製。ホイールもアルミで7本スポークのオリジナル。サイズはF3.30-17、R4.60-17。初期の標準装着タイヤはメッツラーで、FはME1コンプK120/60ZR17、RはME55Aメトロニック150/70VB17。ケーブル類にも妥協せず、スロットルケーブル、クラッチケーブル、チョークのケーブルも吟味されたオリジナルでHOREXのロゴが入るというこだわりようだ。4重塗装のカウリングはFRP製、タンクエンブレムはReginaの最終型をモチーフにしている。生産国はドイツ。

**参考文献  bikers station No.52 1992/1(株)遊風社

発売 1991.10- 全長 -mm 全幅 -mm 全高 -mm 軸間距離 1365-1388mm シート高 - 最低地上高 - 乾燥重量 139kg 整備重量 空冷4サイクル横置単気筒 SOHC4バルブRFVC 644cc ボア*ストローク 100.0*82.0mm 圧縮比 - 最大出力 52ps/7000rpm 最大トルク-kg ・m/-rpm 始動方式 セル 潤滑方式  ドライサンプ 点火方式 DC-CDI キャブレタ keihin VE40CV エアクリーナ 不織布紙式 クラッチ 湿式多板 変速機 5段リターン 変速比 - 1次減速比 - 2次減速比 0.3846(15/39T) フレーム クロモリ鋼管ラテラルケージフレーム キャスター 24度-(+-0.85度) トレール 86-89mm BrakeF 320mm径シングルディスク4ポットキャリパ BrakeR 230mmシングルディスク2ポットキャリパ SusF 倒立型テレスコピック Dumper F - Sus R スイングアーム Dumper R - Tyre F 110-60/17(Metzler) Wheel F 3.30-17 Tyre R 160-60/17(Metzler) Wheel R 4.60-17 タンク容量 12L オイル容量 - ヘッドランプ Koito12V60W/55W ストップ/テールランプ 12V21/5W ウインカ 12V10W バッテリ 12V8Ah 車両価格 ¥2250000-(red) (1991,1993) ¥2090000-(red) white kit (無塗装渡しで\1780000-)(2001)

644 OSCA RennSport (1991-) オスカ レンシュポルト

  空冷4stSOHC4バルブ(RFVC)シングル644cc。644OSCAの上位モデルとしてラインナップ。RennSportはレーシングスポーツ(RS)。Fアクスル、Rアクスル、キャリパセットボルトがチタン仕様になる。初期の標準装着タイヤはメッツラーで、FはME1コンプK120/60ZR17、RはME55Aメトロニック150/70VB17。

発売 1991.10- 全長 -mm 全幅 -mm 全高 -mm 軸間距離 (1360)mm シート高 760mm 最低地上高 - 乾燥重量 -kg 整備重量(ガソリン無) 149kg(F76.5/R72.5) 整備重量(ガソリン満タン) 162.5kg(F84.0/R78.5) 空冷4サイクル横置単気筒 SOHC4バルブRFVC 644cc ボア*ストローク 100.0*82.0mm 圧縮比 - 最大出力 52ps/7000rpm 最大トルク-kg ・m/-rpm 始動方式 セル 潤滑方式  ドライサンプ 点火方式 DC-CDI キャブレタ keihin VE40CV エアクリーナ 不織布紙式 クラッチ 湿式多板 変速機 5段リターン 変速比 - 1次減速比 - 2次減速比 - フレーム クロモリ鋼管ラテラルケージフレーム キャスター 24度-(+-0.85度) トレール 86-89mm BrakeF 320mm径シングルディスク4ポットキャリパ BrakeR -mmシングルディスク SusF 倒立型テレスコピック Dumper F - Sus R スイングアーム Dumper R - Tyre F 120-60/17(Metzler) Wheel F 3.30-17 Tyre R 150-70/17(Metzler) Wheel R 4.60-17 タンク容量 12L オイル容量 - ヘッドランプ 12V60/55W 車両価格 ¥2390000-(red) (1991,1993) ¥2380000-(red) (2001)

644 OSCA -C (Corsa) (1993-) オスカ コルサ

  空冷4stSOHC4バルブ(RFVC)シングル644cc。644OSCA RSの上位モデルとしてラインナップ。CはCorsa(あるいはCourse、Competition)を表しており、レーサーレプリカの意。スタンダードのsporbahnのピストン、カムを変更、燃焼室形状を見直して圧縮比を上げ、よりダイレクトなスロットル感覚の実現とパワーアップが図られている。1台1台がオーナーの要求に基づいてカスタマイズされて提供されるかたちをとっており、オーナーには大きな自由度が与えられる。エンジン仕様は選択肢に66-72psと幅がありこれもオーダーが可能。

 カラーリングは2001年のラインナップでは3色が選択できる。1993の初期型OSCA-Cモデルではタンク上面が黒色に塗り分けられ、スイングアームはゴールドアルマイトとされる。

 機能面ではRキャリパが4ポットになっているほか、オイルクーラーが追加されている。5段ほどの小さなものだがカウル下、シリンダ右サイドに珍しく横向きに装着される(通常ドライサンプエンジンの場合、発生する気泡がオイルの流れを妨げないよう縦位置に搭載される)。この位置はカウルサイドを流れる空気を効率的に捕まえるための仕様。マフラーはオールステンレスで、レース仕様に消音板をリベット留めした別体の消音部を追加して排気効率を上げている。また受注時の仕様によってはK&Nフィルターが装着される。

**参考文献  riders club No.234 1993/10 4p Impression 安田 宏行 (株)竢o版社

発売 1993- 全長 2050mm 全幅 656mm 全高 1095mm 軸間距離 1370mm シート高 760mm 最低地上高 - 乾燥重量 138kg 整備重量 - 空冷4サイクル横置単気筒 SOHC4バルブRFVC 644cc ボア*ストローク 100.0*82.0mm 圧縮比 9.7-11.0 最大出力 66-72ps/7500rpm 最大トルク-kg ・m/-rpm 始動方式 セル 潤滑方式 ドライサンプ 点火方式 DC-CDI 点火プラグ NGK DP8EA-9 キャブレタ keihin VE40 エアクリーナ 不織布紙式(K&Nフィルタ) クラッチ 湿式多板 変速機 5段リターン 変速比 2.666/1.750/1.250/1.000/0.840 1次減速比 2.029 2次減速比 2.600 フレーム クロモリ鋼管ラテラルケージフレーム キャスター 24度-(+-0.85度) トレール 86-89mm BrakeF 320mm径シングルディスク異径4ポットキャリパ BrakeR 210mmシングルディスク4ポットキャリパ SusF 倒立型テレスコピック Dumper F オイルダンパー Sus R スイングアーム Dumper R ガス/オイルダンパー Tyre F 110/70R17(Metzler ME1radial(1993)) Wheel F - Tyre R 150/70VB17 (Metzler ME55 BeltedBias) Wheel R - タンク容量 12L オイル容量 2.1L ヘッドランプ 12V60/55W ストップランプ/テールランプ 12V21/5W*2 ウインカ 12V10W バッテリ 12V8Ah 車両価格 ¥3400000-〜(red+black) (1993) ¥3400000-〜(red,black,green) (2001)

644 OSCA Racing (199*-) オスカ

  空冷4stSOHC4バルブ(RFVC)シングル。644OSCAのレーシングマシン。

発売 199*- 全長 -mm 全幅 -mm 全高 -mm 軸間距離 -mm シート高 -mm 最低地上高 - 乾燥重量 -kg 整備重量 - 空冷4サイクル横置単気筒 SOHC4バルブRFVC -cc ボア*ストローク -*-mm 圧縮比 - 最大出力 -ps/-rpm 最大トルク-kg ・m/-rpm 始動方式 セル 潤滑方式 ドライサンプ 点火方式 DC-CDI 点火プラグ - キャブレタ - クラッチ - 変速機 - 変速比 - 1次減速比 - 2次減速比 - フレーム クロモリ鋼管ラテラルケージフレーム キャスター 24度-(+-0.85度) トレール 86-89mm BrakeF - BrakeR - SusF 倒立型テレスコピック Dumper F オイルダンパー Sus R スイングアーム Dumper R ガス/オイルダンパー Tyre F - Wheel F - Tyre R - Wheel R - タンク容量 -L オイル容量 -L 車両価格 ¥2450000- (無塗装) (2001)

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