HONDA - 50cc Scooter

Beat (1983)/Crea SCOOPY (2001.1)/Crea SCOOPY・i (2001.1)/Crea SCOOPY Special (2001.8)/Crea SCOOPY･i Special (2001.8)/Crea SCOOPY (2002.1)/Crea SCOOPY Special (2002.1)/Crea SCOOPY Special (2002.7)/Crea SCOOPY・i (2002.1)/Crea SCOOPY・i Special (2002.1)/Crea SCOOPY (2003.1)/Crea SCOOPY Special (2003.1)/Crea SCOOPY・i (2003.1)/Crea SCOOPY Special (2003.7)/Dio (1988)/DJ-1 (1985)/DJ-1R (1986)/DJ-1RR (1988)/Eve (1983)/Flash DX (1983)/Flash S (1983)/Fusion (1986)/Fusion SE (1996)/Foresight SE (1999)/Giorcub (1999)/Giorno (1992)/Giorno Crea (1999.6)/Julio (1998)/Julio METAL MIX (1999)/Lead (1998)/Lead50 (1982)/Leader Custom (1983)/Leader DX (1983)/Live-Dio (1999)/Live-Dio J (1999)/Sky (1982)/Spacy DX (1982)/Tact (1980)/Tact FullMark (1981)/Tact FullMark (1987)/Tact Stand-up (1996)/Vocal (1983)/Zook (1990)/Zoomer (2003.5)

50to125 Scooter / over125 Scooter

Beat (1983) ビート

　空冷2stピストンリードバルブシングル49cc。7.2psエンジンを搭載したスポーツスクーターの元祖的モデル。ヘッドライトを下方に2基ビルトインし、ハンドルの下にスクリーンを装備したフォルムは独特のもの。後輪右側には別体サイレンサの排気チャンバが伸びる。V-TACSと呼ばれる排気デバイスを装備し、ペダルを踏み込むことで高回転型仕様に切り替えることができた。Fフォークにテレスコピックを採用し、10インチホイールのFフェンダーにはスタビライザーを装備する。小さなRキャリアを標準装備。メーターパネルには標準時とV-TACS作動時の出力特性グラフがプリントされていた。

Crea SCOOPY (2001.1) クレア　スクーピー

　水冷4stシングル。2001年1月23日発売。10代-20代の女性をターゲットにしたクリーンイメージのスクーター。水冷4stエンジンスクーターとしてホンダ2機種目。キャッチコピーは「私と一緒に走ってくれる・・・Cool & Cute.｣。イメージキャラクタに｢モーニング娘。｣を起用。「クリーン」、「エコノミー」、「サイレント」、「タフ」をキーワードに開発が進められたモデルで99年新設計のジョルノ　クレア（世界初の水冷4ストローク 50ccエンジン搭載スクーター)のモジュールエンジン、モジュールアルミフレームをベースにしている。
　前後2分割のモジュール式フレームはアルミダイキャストでリサイクル性と高い生産効率を主張。前部分はジョルノ　クレアを見直したもので、後ろ半分は新設計となっている。またダイキャストフレームの欠点を補うためヘッド部分を逆U字断面、中央部分をU字断面、後ろ部分を逆U字断面とすることで、鋼管フレームと同等のスペース効率で、同等以上のしなやかさと剛性を確保したとしている。
　エンジンまわりはエンジン/スイングアーム/ミッションで3分割できるユニットのうちスイングアームとミッションをジョルノ　クレアからそのまま採用。エンジンはジョルノ　クレアのボア*ストローク36*49mmから38*44mmにショートストローク化され、それにともなって吸排気バルブをともに1mm大径化して燃焼室形状を最適化。新機構として、始動には早い立ち上がりと始動時の静寂性、軽量化をねらって発電用/始動用コイルを共用としたACGスターターを採用。ブラシレスとなった発電機構はそのままアウターローターで機能を実現するため、ジョルノ　クレアと比較してパーツ単体で2kgの軽量化を実現。ラジエータユニットはエンジン右側面に直接設けエンジンモジュールに一体化して配管の制約を減らしている。樹脂タンク式ラジエータの背面には電動ファンを設置し、冷却水ポンプにはフリクションロスの低減と小型化を図ってマグネット式を新採用。またスロットルセンサーにより回転数に応じて点火タイミングを制御。CVキャブレタとの組み合わせにより高効率化と扱いやすいエンジン特性をねらう。排出ガス規制対策として二次空気供給装置/シールド式ブローバイガス還元装置も導入されている。これらによりパワーユニット自体でジョルノ　クレアと比較して-4kgの小型軽量化、車体全体で-6kg、定地走行値で3.7km/Lの燃費向上を達成している。環境意識を社会より求められる中、ホンダが提唱するクリーン4を身近に具現化するものとして「クリーンな排出ガス｣「高い耐久性｣「低燃費｣「静寂性｣を柱に開発。デザインコンセプトは「まるい、かわいい、たのしい｣をキーワードに、懐古趣味に走らず、「普段着でも違和感なく乗れるカジュアルスクーター｣としている。

　ヘッドライトにはハイパーハロゲンと呼ぶ40Wを採用する。シート下のトランクにはA4ファイルも収納可能な22Lの容量を確保する。そのトランク内にはメインスタンドをロックするレバー（ロックイン機構)を装備。盗難防止のための工夫としてメインスイッチ、シートオープナー、ハンドルロックを集約したキーパネルにはシャッターを装備するほか、直結始動防止を考慮した回路設計となっており、また強制的な破壊行為に対してはシリンダが空回りするよう配慮されている。キーシリンダが一体化されたことでシート下のトランクを開ける際にキーを抜く必要がなくなっている。給油口はステップフロアに設けられ、利便性の向上を図る。また燃料の給油口はステップフロアセンターに設けられ、ヒンジ付きの樹脂パーツを開くとキー付きのスチール製タンクキャップが現れる。ブレーキシステムはドラム式で、後輪ブレーキレバーを握った際に前輪ブレーキを連動させるコンビブレーキが採用されている。バッテリはMFタイプ。メーターはボディと一体式でパネル内にスピードメーターと燃料計を収める。足付き性を考慮してジョルノ　クレアからシート高を5mm下げ、フロアステップの形状も見直されている。2001年のカラーリングバリエーションはミレニアムシルバーメタリックとリッツアベージュの2色だが、発売当初はデニムブルー、ジョリーレッドの計4色だったようだ。オプションでイモビライザーに対応し、警備会社の盗難時追跡システム「ココセコム｣の設置も配慮されている。2001年の国内販売計画台数はシリーズ合計で60000台。メーカー希望小売価格\159000-（北海道は8000円高、沖縄は5,000円高)。

　ジョルノ　クレアの189000円より30000円安という低価格（アイドルストップ機構を搭載したクレア　スクーピー・iの\179000-と比較しても\10000-の低価格化)での販売は3Dデータをフル活用した開発環境と、ベースとなったジョルノ　クレアで採用されたモジュール構造のエンジン/フレームによる開発期間短縮と生産効率の向上によって実現された（モジュールで扱うことにより工程ごとに品質管理される)。アルミダイキャストのフレームも鋳込み口をフレームの間に配置することと冷却方法の工夫により、必要なダイキャストマシン及び金型のダウンサイジング（1260t→800ｔ)に成功している。エンジン側の効率向上のための工夫としてはホンダの特許であるボルトレス共加工が施されている。その生産工程は回転伝達系、回転減速系、動弁系、エンジン基本形、パワートレイン複合系の5つに分けられて管理され効率化が図られている。生産は熊本製作所で行われた。

  このパワーユニットは同2001年6月発売のZoomerにも搭載されている。

Crea SCOOPY・i (2001.1) クレア　スクーピー・i

　水冷4stシングル。クレア　スクーピーのバリエーションモデル。2001年1月26日発売。停車3秒後にエンジンが止まり、そのままアクセルを開けると自動的に再始動するアイドルストップシステムを採用したモデル。このシステムはECUですべて制御されており、シートに設置する着座センサにより乗車した状態でないと再始動しないよう配慮されている。被視認性向上のため、このアイドリングストップ状態でもヘッドライトとテールランプは点灯するが、3分以上停車した状態が続くとバッテリ上がりを防ぐため自動的にヘッドライトを消灯する。アクセルを開けた際にただちに発進できなければならないが、すばやい始動は発電用/始動用コイルを共用してECUで管理するACGスターターにより実現されている。アイドリングストップ状態であることはメーター内のスタンバイインジケータのアニメーション表示により確認できる。またそのメーターには従来モデルのアナログ式に換わりコミュニケーションメーターと呼ぶ液晶ディスプレイのデジタルメーターを採用。スイッチを入れたときに走行距離などを表示するほか燃料残量を1/4単位でグラフィック表示する。走行状態では安全を考慮して基本的にスピード表示と時刻表示のみの表示だが、リザーブメッセージやオイル交換時期(6000km走行時)、エンジンの異常警告などを提示する機能がある。またスクーターを身近に感じてもらう試みとして始動時に「Hello!｣、給油時に「THANK YOU!!｣のようにメッセージを表示するコミュニケーション機能を有する。また時計機能では月日も管理されており、誕生日や記念日などを記憶させ表示させることができる。初期設定などの操作は左右のブレーキレバーで行う。2001年のカラーリングはSCOOPYと共通でミレニアムシルバーメタリックとリッツアベージュの2色だが、発売当初はデニムブルー、ジョリーレッドの計4色だったようだ。クレア　スクーピーとの外観での差別化としてシート生地にバックスキンタイプが採用された。2001年の国内販売計画台数はシリーズ合計で60000台。メーカー希望小売価格\179000-（北海道は8000円高、沖縄は5,000円高)。

Crea SCOOPY Special (2001.8) クレア　スクーピー　スペシャル

　水冷4stシングル。2001年8月8日発売の限定カラーモデル。同時発表のクレア　スクーピー･i　スペシャルとあわせて3000台の限定。ティファニックブルー/クラシカルホワイトのツートン。メーカー希望小売価格は従来モデルと変わらず\159000-（北海道は8000円高、沖縄は5,000円高)。

Crea SCOOPY･i Special (2001.8) クレア　スクーピー･i　スペシャル

　水冷4stシングル。2001年8月8日発売の限定カラーモデル。同時発表のクレア　スクーピー　スペシャルとあわせて3000台の限定。アクアピンクメタリック/クラシカルホワイトのツートン。メーカー希望小売価格は従来モデルと変わらず\179000-（北海道は8000円高、沖縄は5,000円高)。

Crea SCOOPY (2002.1) クレア　スクーピー

　水冷4stシングル。2002年1月18日ファイアリーオレンジとブラックの2色のバリエーションを追加。2002年の国内販売計画台数はシリーズ合計で54000台。メーカー希望小売価格\159000-（北海道は8000円高、沖縄は5,000円高)。

Crea SCOOPY Special (2002.1) クレア　スクーピー　スペシャル

　水冷4stシングル。2002年1月22日発売の限定カラーモデル。同時発表のクレア　スクーピーiスペシャルとあわせて6000台の限定。オレンジとホワイトの千鳥格子柄で、柄模様はこれを印刷したフィルムを水面に浮かべて対象物に水圧を利用して転写する水転写技術による。車名ロゴも刺繍調の専用ロゴとされる。メーカー希望小売価格は従来モデルより1万円高の\169000-（北海道は8000円高、沖縄は5,000円高)。

Crea SCOOPY Special (2002.7) クレア　スクーピー　スペシャル

　水冷4stシングル。2002年7月25日発売の限定カラーモデル。iモデルはなくスクーピーのみ2000台の限定。パールシーシェルホワイト/シャスタホワイトのツートーンボディにブラウン系のツートーンカラーシートを採用。メーカー希望小売価格は従来モデルより3000円高の\162000-（沖縄は5,000円高)。

Crea SCOOPY・i (2002.1) クレア　スクーピー・i

　水冷4stシングル。SCOOPYと同じく2002年1月18日ファイアリーオレンジとブラックの2色のバリエーションを追加。2002年の国内販売計画台数はシリーズ合計で54000台。メーカー希望小売価格\179000-（北海道は8000円高、沖縄は5,000円高)

Crea SCOOPY・i Special (2002.1) クレア　スクーピー・i　スペシャル

　水冷4stシングル。2002年1月22日発売の限定カラーモデル。同時発表のクレア　スクーピー　スペシャルとあわせて6000台の限定。ブラックとホワイトの千鳥格子柄で、柄模様はこれを印刷したフィルムを水面に浮かべて対象物に水圧を利用して転写する水転写技術による。車名ロゴも刺繍調の専用ロゴとされる。更に特別仕様としてコミュニケーションメーターのメッセージやアニメーションのパターンが追加されている。メーカー希望小売価格は従来モデルより1万円高の\189000-（北海道は8000円高、沖縄は5,000円高)。

Crea SCOOPY (2003.1) クレア　スクーピー

　水冷4stシングル。2003年1月31日にカラーリングバリエーションを見直しラインナップを再編成。ブラック/シャスタホワイト、フォースシルバーメタリック/シャスタホワイト、パールビーイエロー/シャスタホワイト、パールシーガルブルー/シャスタホワイトの4色。2003年の国内販売計画台数はシリーズ合計で40000台。

Crea SCOOPY Special (2003.1) クレア　スクーピー　スペシャル

　水冷4stシングル。2003年1月22日発売の限定カラーモデル。iモデルはなくスクーピーのみ2000台の限定。キャンディーグレイスフルレッド/ベージュのツートーンカラー。ミラーはクロームメッキ仕上げ。メーカー希望小売価格は従来モデルより3000円高の\162000-（沖縄は5,000円高)。

Crea SCOOPY・i (2003.1) クレア　スクーピー・i

　水冷4stシングル。クレア　スクーピーのバリエーションモデル。2003年1月31日にクレア　スクーピーシリーズはカラーリングバリエーションの見直しを受け、スクーピー・iはシールシルバーメタリック/グレーの専用色1パターンとなった。その他従来モデルとの差別化としてシートがバックスキン仕様となる。2003年の国内販売計画台数はシリーズ合計で40000台。

Crea SCOOPY Special (2003.7) クレア　スクーピー　スペシャル

　水冷4stシングル。クレア　スクーピーの限定カラーモデル。2003年6月30日発表、同年7月1日発売。3000台の限定で、パールスペンサーブルー/クラシカルホワイトとアクアピンクメタリック/クラシカルホワイトの2色が設定された。クロームメッキ仕上げのミラー、ツートーンカラーシートを採用(パールスペンサーブルーモデル：ネイビーとホワイトのツートーンシート、アクアピンクメタリックモデル：ブラウンとホワイトのツートーンシート)。スペックに変更はない。アイドリングストップ機構を採用したクレア　スクーピー・iは対象外。メーカー希望小売価格\162000-（沖縄は5,000円高)

Dio (1988) ディオ

　空冷2stピストンリードバルブシングル49cc。メットインスクーターの元祖タクト フルマーク(1987)の後継として1988年ブランニュー。シート下のトランクスペースには26Lを確保。前後ホイールは10インチのキャストホイール。Rキャリアを標準装備。ブレーキは前後ドラム。ヘッドライト両サイドに隣接してウインカを配するフロントデザインだが、ウィンカをホワイトレンズに内蔵する新しい意匠を導入。このDioシリーズはホンダスクーターの中心的存在となり1999年までの累計で150万台が出荷された。

Live-Dio (1999) ライブ　ディオ

　空冷2stシングル49cc。ライブ　ディオはホンダのスクーターを支えるDioシリーズのベーシックモデル。1999年モデルでは同年10月国内施行の排ガス規制に対応した。カラー変更も同時に受ける。1999年にはシリーズとして廉価モデルDio Jが用意されている。

Live-Dio J (1999) ライブ　ディオJ

　空冷2stシングル49cc。Dioシリーズのベーシックモデル、ライブ　ディオに1999年より加えられた廉価仕様。モデルでは同年10月国内施行の排ガス規制に適応し、ベースモデルに比べエンジンパワーは抑えられているが、燃費は向上している。ライブ　ディオの\157000-に対し\144000-だった。

DJ-1 (1985)

  水冷2stピストンリードバルブシングル49cc。新開発5.2psエンジンをエアロデザインのボディに搭載する元祖カットビスクーター。メーターパネルを覆うバイザーにヘッドライトを配し、その両側にウインカをビルトインするスタイルの元祖となった。若年層の指示を集めヒット商品となった。

DJ-1R (1986)

  水冷2stピストンリードバルブシングル49cc。DJ-1(1985)のバリエーションモデル。チャンバータイプのエキパイを別体風サイレンサを採用して出力を5.5psへアップ。スポーティさを主張した。ホイールは前後8インチから10インチにアップし6本スポークのキャストホイールを装備。車高が上がった分ボディにはアンダーカウルが追加されている。Rキャリアはより簡易なものに変更。

DJ-1RR (1988)

  水冷2stピストンリードバルブシングル49cc。DJ-1Rをベースにさらにスポーツ色を強めたバリエーションモデル。シリンダを新設計し、SR樹脂製リードバルブを装備するエンジンは6.8ps/7500rpm、0.73kg*m/6500rpmというハイスペック。フロントはテレスコピックサスペンションを装備し、ボトムケースにはエアロフェンダーを装着。Fブレーキはディスクとされた。アンダーカウルはサイドにエアインテークを追加。ヘッドライト両サイドに隣接してウインカを配するフロントデザインだが、ウィンカをホワイトレンズに内蔵する新しい意匠を導入。また左ミラーが標準装備になった。この充実装備で従来モデルとの価格差はわずか\10000-だった。当時のスクーター購入層とその数が想像される数値ではある。

Eve (1983) イヴ

　空冷2stピストンリードバルブシングル49cc。最軽量スクーターとしてSky(1982)の39kgを上回る乾燥重量34kgを達成。それでいて後輪はカバードになり、シートは大型化されている。リッター100km超の低燃費もウリ。標準仕様で価格は\72,000-。セル付きが\7,000-高、キャンディカラーのモデルが\14,000-高で用意された。

Flash DX (1983) フラッシュ

　空冷2stピストンリードバルブシングル49cc。コメットラインと呼ばれる、丸くとがったフロントと跳ね上がったテールのデザインが特徴的なモデルで、5.0psエンジンを搭載した。ヘッドライトはボディ側にマウント。フェンダーといったになったフロント部分は内側が収納スペースになっている。DXが標準仕様で、Sがタコメーター装備モデル。価格はSが\10,000-高で設定された。

Flash S (1983) フラッシュ

　空冷2stピストンリードバルブシングル49cc。コメットラインと呼ばれる、丸くとがったフロントと跳ね上がったテールのデザインが特徴的なモデルで、5.0psエンジンを搭載した。ヘッドライトはボディ側にマウント。フェンダーといったになったフロント部分は内側が収納スペースになっている。DXが標準仕様で、Sがタコメーター装備モデル。価格はSが\10,000-高で設定された。

Giorcub (1999) ジョルカブ

　空冷4stSOHC2バルブシングル 49cc。カブ系エンジンを搭載したスクーター。変速機構はそのまま4速自動遠心クラッチで、最終減速はチェーン。フロア中央の隆起部左側にシーソーペダルが設置される。ホイールは前後10インチのスクーターサイズで、この後輪支持はスイングアームと2本式ショック。これらによりメットイン機能は容量を制限され、ハーフサイズのヘルメットのみ収容可能。公称燃費は110.0km/L。丸いヘッドライトと両脇のウインカ、レッグシールドのデザインはべスパ然としたもの。\189000-。

Giorno (1992) ジョルノ

　空冷2stピストンリードバルブシングル 49cc。レトロデザインのスクーター。レッグシールド部分と本体が塗り分けられ、シートも白とブラウンのツートン。ヘッドライトはべスパ調の丸型。メットイン機能も備え、エンジン出力は5.6ps。小さなRキャリアを標準装備。

Giorno Crea (1999.6) ジョルノ　クレア

　水冷4stSOHC2バルブシングル 49cc。世界初の水冷4stスクーターとして1999年6月発売。新設計のエンジン及びアルミフレームは高い汎用性をねらって、エンジン/スイングアーム/ミッションの3つのパートで分割可能とするモジュール構造とされた。クリーンイメージを主張しながら信号待ちなどで自動的にアイドリングがストップする機構など新機構を満載。CMなどで環境への配慮を強くアピールした。アイドリングストップの働いたエンジンはスロットルのみの操作で再始動する。エンジンは従来のスクーターエンジンのような一体型ではなく、3ピース構造となっており、改良を容易にする。フレームは2ピースのアルミダイカスト。前後90/90-10のプレスホイールのドラムブレーキは前後連動式。バーハンドルに独立した砲弾型ヘッドライト、スピードメータをメッキを施して装着、ツートンシートの採用など上品なイメージのデザインで、前モデルGiornoの面影が残るのはFフェンダーぐらい。乾燥重量79kg。2001年1月発売のクレア　スクーピーのベースとなった。年間販売台数は25000台だったが販売は好調だった。

Julio (1998) ジュリオ

　空冷2stシングル 49cc。レトロブームに乗りデザインされたクラシック風スクーター。1998年発売。同年10月国内施行の排ガス規制に対応しながら、かつ燃費向上、騒音低減を実現したとしている。前後3.00-10サイズ。ヘッドライトはボディマウント。Fフェンダーをボディと一体とし、ピースで色分けした2トーンカラーを採用する。白/赤のホンダ50周年記念モデルも用意された。

Julio METAL MIX (1999) ジュリオ　メタルミックス

　空冷2stシングル 49cc。ジュリオの限定モデル。シルバーメタリック塗装のボディの各所にメッキパーツを採用する。エンジンカバーはアルミとなる。価格は従来モデルの\169000-に対して\199000-、この他、同1999年にはスペシャルカラーモデルも用意されており、こちらは\179000-。

Lead50 (1982) リード

　空冷2stリードバルブシングル49cc。男性をターゲットとしたスクーターで「スクーターGT」の愛称が付けられていた。Fのリーディングリンク式サスペンションには本格的なダンパーが設けられ、ホイールはアルミ製。同年Lead80、125も存在し、50と80は基本的に共通の車体だが80は二人乗り仕様となる。レッグシールドの内側に物入れを備える。

Lead (1998) リード

　空冷2stシングル　ピストンリードバルブ 49cc。テレスコピックフォーク装備のスクーター。1998年モデルではフレームが新設計され、エンジンは酸化触媒の採用により排ガス規制をクリア。前輪ディスクブレーキは後輪とコンビネーションブレーキシステムを構成する。前後10インチ、5本スポークのキャストホイール。テールにはタンデムグリップ部を備えるキャリアを標準装備。またメインスイッチの改良、センタースタンドロックの採用などによりセキュリティも強化された。車体はLEAD100 (1998)と共通。

Leader Custom (1983) リーダー　カスタム

　空冷2stシングル49cc。リードのスポーツバージョンとして軽量化された車体に5.6psエンジンを搭載。鋭角的なデザインに改められ、Lead125風のRキャリアを標準装備する。DXはアナログメーター仕様、Customはデジタルメーター仕様。

Leader DX (1983) リーダー

　空冷2stシングル49cc。リードのスポーツバージョンとして軽量化された車体に5.6psエンジンを搭載。鋭角的なデザインに改められ、Lead125風のRキャリアを標準装備する。DXはアナログメーター仕様、Customはデジタルメーター仕様。

Sky (1982) スカイ

　空冷2stリードバルブシングル49cc。女性ライダーの扱いやすさを念頭に徹底した軽量化、低価格化が図られたスクーター。デザインはタクトの流れを汲んだもの。売価は￥75,000-で車重はわずか39kg。

Spacy DX (1982) スペイシー

　空冷4stSOHCシングル49cc。エコノパワーと呼ばれる低燃費4stエンジンを搭載するスクーター。公表された燃費は110km/L。スピードメーターはデジタル式。レッグシールド前面を収納スペースとするフロントトランクを採用。

Tact (1980) タクト

　空冷2stリードバルブ水平シングル49cc。ホンダ初の本格スクータースタイルのファミリーバイクとして大ヒットになったタクトは1980年発表。ステップスルーを実現し、Fにはボトムリンクを配した。エンジンはロードパル系で3.2psまでパワーアップされている。ホイールは前後とも10インチ。

Tact FullMark (1981) タクト　フルマーク

　空冷2stリードバルブ水平シングル49cc。スクーターらしい外観を目して、深いFフェンダー、Rタイヤまわりをカバーするボディを採用。右側面にはキー付きのグローブボックスが備わった。

Tact FullMark (1987) タクト　フルマーク

　空冷2stピストンリードバルブ水平シングル49cc。エアロフォルムボディにシート下のメットイン機能をスクーター初採用して再登場。ヘルメットをボディ内に収納できるメットインスクーターの元祖となった。同時にシートは大型化され、エンジンも5.8psへ出力アップ。Rキャリアを標準装備する。後継は1988年のDio。

Tact Stand-up (1996) スタンダップ　タクト

　空冷2stピストンリードバルブ水平シングル49cc。初の試みとしてメインキーを押して回すとメインスタンドが立ち上がる機構を装備。前後10インチホイール、前後ドラムブレーキ。メットイン機能、レッグシールド裏面にキー付き収納スペースなどユーティリティ面での充実は逸品。Rキャリアを標準装備。

Vocal (1983) ボーカル

　空冷4stSOHCシングル49cc。「ジェントリースクーター」のコピーで飾られた、スペイシーに続くホンダ4stスクーター。ブラウンのレザー風シートが採用されるなど落ち着いた雰囲気にまとめられたスタンダードスクーターというつくり。公称燃費は130km/L。

Zook (1990) ズーク

　空冷2stシングル49cc。スクーターからレッグシールド、シート下の造形を取り去ったようなデザインのシティコミューター。89年の東京モーターショーで発表され、90年にイメージキャラクターに所ジョージを起用して発売された。シートはサドル状で下側にヘルメットホルダーを設け、2段階に高さを調節することができる。前後ホイールは8インチ。開発コンセプトは「見て楽しく、乗って楽しく」。

Zoomer (2003.5) ズーマー

  水冷4stSOHCシングル49cc。ネイキッドスクーターと名打ち、積載スペースをシート下などに確保しながらも外装で覆わないデザインで少年層に訴えたモデルで2001.6に発表。2003年5月29日のリリースで翌30日より新色としてカムフラージュグリーンを追加。パイプワーク剥き出しの車体、前輪120/90-10、後輪130/90-10の太いタイヤと2灯を並べるヘッドライトなどが特徴的。パワーユニットはクレア　スクーピーと共通。2003年5月30日時点でのカラーリングはプラズマイエロー、バージンベージュ、ブラックとあわせて4色となった。同時点でのスペックは下記のとおり。2003年の年間販売計画台数は12000台。希望小売価格は\189000-で沖縄は\5000-高。