YAMAHA - SRX


SRX250 (1984)/SRX250F (1984)/SRX250F YSP Limited Edition (1984)/SRX250 (1990)/SRX400 (1985)/SRX400 (1988)/SRX400 (1990)/SRX600 (1985)/SRX600 (1987)/SRX600 (1988.8)/SRX600 (1990)


SRX250 (1984)

 空冷4stDOHCシングル 249cc。1984年発表。XT250T (1983)のシングルエンジンの始動形式をセルに変更し、鋼管ダブルクレードルフレームに搭載するライトウエイトスポーツ。後輪支持は角型断面スイングアームのリンク式モノクロス。ツインキャブをチャンバで連結するYDISを装備する73.0*59.6mmのショートストロークエンジンはXTの27.0ps/9000rpm、2.20kg*m/7500rpmに対して32.0ps/10000rpm、2.40kg*m/8500rpm。ミッションは6速。シングルシリンダから2本排出されるエキパイはエンジン下で連結され右側1本出しのマフラーへつながる。ステップはステップホルダーに設置されるが、タンデムステップはダイキャストの独立したホルダーに固定。角型ヘッドライトに2眼メーターでハンドルはセパレートタイプ。ハンドルグリップ端には振動対策のウエイトが設けられる。F90/90-16、R100/90-18の3本スポークキャストホイールで、フロントシングルディスク。後輪はドラム式。ハーフカウル仕様のSRX250Fもラインナップされた。


SRX250F (1984)

 空冷4stDOHCシングル 249cc。1984年発表。XT250T (1983)のシングルエンジンの始動形式をセルに変更し、鋼管ダブルクレードルフレームに搭載するライトウエイトスポーツSRX250のハーフカウル仕様。基本スペックはSRX250と共通で、角型ヘッドライトをボディマウントのハーフカウルに収めるのが主な相違点。後輪支持は角型断面スイングアームのリンク式モノクロス。ツインキャブをチャンバで連結するYDISを装備する73.0*59.6mmのショートストロークエンジンはXTの27.0ps/9000rpm、2.20kg*m/7500rpmに対して32.0ps/10000rpm、2.40kg*m/8500rpm。ミッションは6速。シングルシリンダから2本排出されるエキパイはエンジン下で連結され右側1本出しのマフラーへつながる。ステップはステップホルダーに設置されるが、タンデムステップはダイキャストの独立したホルダーに固定。角型ヘッドライトに2眼メーターでハンドルはセパレートタイプ。ハンドルグリップ端には振動対策のウエイトが設けられる。F90/90-16、R100/90-18の3本スポークキャストホイールで、フロントシングルディスク。後輪はドラム式。


SRX250F YSP Limited Edition (1984)

 空冷4stDOHCシングル 249cc。SRX250Fのヤマハ特約店YSP (yamaha sport plaza)で販売された限定バージョン。スペックに相違はなく、白地に赤/緑のストライプの入ったスペシャルカラーが特別仕様だった。


SRX250 (1990)

 空冷4stDOHC4バルブシングル 249cc。1990年はモデルチェンジ。前モデルのフレームを生かしながらモダンにイメージチェンジを図った。ヘッドライトは角型から丸型になり、外装も一新。タンクは容量を10Lから12Lへアップ。シートはダブルシートだがピリオンの座面を高くしシルエットをシングル風に見せた。エンジンスペックは84年モデルの32.0ps/10000rpm、2.40kg*m/8500rpmに対し28ps/9000rpm、2.40kg*m/7500rpmと発生回転数を下げてアレンジ。2エグゾースト1マフラーのエンジンはシルバー仕上げになった。車体は鋼管ダブルクレードル+モノクロスで、ライダーステップと別支持だったピリオンステップはともにステップホルダーマウントへ変更。ホイールはF90/80-17、R110/80-17と前後17インチ化され、デザインはTZR系デザインの中空3本スポークキャストホイール。ブレーキは前後シングルディスクとなった。


SRX400 (1985)

 空冷4stSOHC4バルブシングル 399cc。初代SRX400。シングルパフォーマンススポーツ。SRX600 (1985)の96*84mmシリンダに対し87*67.2mm。角型断面鋼管ダブルクレードルフレームに後輪支持は角型断面鋼管+2本ショックの車体は基本的に600と共通だが、Rショックユニットは600で採用されたピギーバックタイプではない。パワーユニットは低速用と高速用2つのキャブレターを持ち、排気管も2本。エキパイは灼け色を演出するためにステンレス管を採用するが、エンジン下でチャンバブロックへ接続される。このチャンバはエンジンが必要な特性を得るために必要な管長を確保すると同時に、デザイン上の制約である短いマフラーを実現するもので、複雑な形状のチャンバの中ではエキパイがうねっている。ステアリングヘッド下のダウンチューブにオイルクーラーを装備。この4バルブエンジンは33ps/7000rpm、3.4kg*m/6000rpm。始動はキックのみでミッションは5速。コックピットはセパレートハンドルに中央スピードメーター、その右上に小さなタコメーターの変則的な装備。ハンドルエンドには振動軽減のためのウエイトをラバーマウントする。F100/80-18、R120/80-18のキャストホイール。ブレーキは600はトリプルディスクだが400は前後シングルディスク。タンデムステップはスイングアームに装備。車名はSRX400だが金属製サイドカバーの表記はSRX-4。


SRX400 (1988)

 空冷4stSOHC4バルブシングル 399cc。1988年モデルはラジアルタイヤOEM装着のマイナーチェンジ。エンジンは中低速域の充実を図ってバルブタイミングの変更、圧縮比の変更がされている。外観的にはウインカが小型化され、ウインカボディがアルミ製に変更されている。


SRX400 (1990)

 空冷4stSOHC4バルブシングル 399cc。1990年は600とともにモデルチェンジ。600と同様にオイルクーラーを装備するエンジンはドライサンプのオイルタンクをクランク左前に移して冷却効率を上げ、耐久性の向上を図る。キックのみだった始動方式はセルのみに変更された。エンジンスペックは33ps/6500rpm、3.4kg*m/5500rpmと最高数値は従来と同一でも発生回転数を下げる。車体は基本的に600と共通で、新設計フレームは角型断面鋼管によるダブルクレードル。後輪支持はボトムリンク式モノクロスとなった。スイングアームは断面積を従来より大幅にアップした角型断面アルミ材。スタイリングも従来のイメージをより洗練した形に進化されている。クオリティを訴える車体は従来の塗装より表面の凹凸が格段に少ないミラクリエイト塗装を施す。F110/70-17、R140/70-17サイズも600と共通。ラジアルタイヤを履くホイールはTZR系デザインの中空3本スポークのキャストホイール。前後シングルディスクブレーキ。このパワーユニットはアルテシア (1992)のベースとなった。


SRX600 (1985)

 空冷4stSOHC4バルブシングル 608cc。初代SRX600。96*84mmシングルシリンダのパフォーマンススポーツ。角型断面鋼管ダブルクレードルフレームに後輪支持は角型断面鋼管+2本ショック。車体は基本的にSRX400 (1985)と共通。ショックユニットはピギーバックタイプ。パワーユニットは低速用と高速用2つのキャブレターを持ち、排気管も2本。エキパイは灼け色を演出するためにステンレス管を採用するが、エンジン下でチャンバブロックへ接続される。このチャンバはエンジンが必要な特性を得るために必要な管長を確保すると同時に、デザイン上の制約である短いマフラーを実現するもので、複雑な形状のチャンバの中ではエキパイがうねっている。ステアリングヘッド下のダウンチューブにオイルクーラーを装備。この4バルブエンジンは42ps/6500rpm、4.9kg*m/5500rpm。始動はキックのみでミッションは5速。コックピットはセパレートハンドルに中央スピードメーター、その右上に小さなタコメーターの変則的な装備。ハンドルエンドには振動軽減のためのウエイトをラバーマウントする。F100/80-18、R120/80-18のキャストホイールでブレーキはトリプルディスク。タンデムステップはスイングアームに装備。車名はSRX600だが金属製サイドカバーの表記はSRX-6。


SRX600 (1987)

 空冷4stSOHC4バルブシングル 608cc。1987年はマイナーチェンジ。Fホイールを17インチ化、ホイールデザインも新たに中空3本スポークが用意された。また1985年モデルでスイングアームに設置されていたタンデムステップはホルダーに装着されるようになった。F100/90-17、R120/80-18サイズで前後シングルディスク。フロントブレーキは大径ディスク+4ポットキャリパへ強化された。エンジンスペックに変更はないがキャブレタなどが見直しを受けている。


SRX600 (1988.8)

 空冷4stSOHC4バルブシングル 608cc。1988年モデルはラジアルタイヤOEM装着のマイナーチェンジ。サイズはF110/80-17、R120/80-18。エンジンは騒音対策としてキャブレタの設定などが見直されており、排気系ではチャンバ内に補強が施されている。外観的にはウインカが小型化され、ウインカボディがアルミ製に変更されている。


SRX600 (1990)

 空冷4stSOHC4バルブシングル 608cc。1990年は400とともにモデルチェンジ。車体は基本的に共通。オイルクーラー付きエンジンはドライサンプのオイルタンクをクランク左前に移して冷却効率を上げ、耐久性の向上を図る。キックのみだった始動方式はセルのみに変更された。エンジンスペック自体は変わらず。これを搭載するフレームは新設計されており、角型断面鋼管によるダブルクレードル。後輪支持はボトムリンク式モノクロスとなった。スイングアームは断面積を従来より大幅にアップした角型断面アルミ材。スタイリングも従来のイメージをより洗練した形に進化されている。クオリティを訴える車体は従来の塗装より表面の凹凸が格段に少ないミラクリエイト塗装を施す。F110/70-17、R140/70-17のラジアルタイヤを履くホイールはTZR系デザインの中空3本スポークのキャストホイール。前後シングルディスクブレーキ。このエンジンはXTZ660 (1991)の5バルブエンジンのベースとなった。