2001.10/27-11/7 the 35th Tokyo Motor Show report
- motorcycles only -  

jump to file  index     
HONDA-3 CB400SS(Custom)/CRF450R/Elysium/Pan-Europian/XR250(Brazil)/RTL(Montesa COTA315R)
  輸出専用車ということで国内ではほとんど見かけないがPan-European(パンヨーロピアン)はヨーロッパ市場で直接BMW勢と戦っているホンダ。なんと12年ぶりのフルモデルチェンジ。水冷縦置V4は1100から1300へスープアップ、インジェクション化され2次2軸バランサも新設。エンジンの前後長を詰め軸間距離を従来より50mm短縮する。フレームはアルミツインスパーとなり軽量化と高剛性によるパフォーマンスアップを狙う。最終動力伝達は従来どおり右出しのシャフト。シートカウル右側にはメインスタンド掛けの時などに車体を扱うときのグリップが収納される(シート下の黒い部分)。BMWを研究したことがうかがえる装備。シートカウル下にRサスの調整ダイヤルが見える。
    ヘッドライトまわりはやはり新しいホンダ一連の流れを汲むデザイン。ツアラーということでいささか抑えられてはいるがなかなかの迫力。照射範囲が広いのはよいことだ。ミラー付け根前面の穴はミラーの曇り止めか手元のエアマネージメントかそれともエアクリーナ直結か?確認できなかった。  
 車体と一体のデザインのトランクはもちろん標準装備。ウィンドシールドの調整は手動ではなくモーター。ライダーシートはタンデム部と別体で3段階で調整可能となっている。マフラー断面は三角形でバンク角を考慮。これはスポーツ性の加味もあるだろうが、荷物を満載してタンデム高速ツーリングというシチュエーションでは当然の配慮。ZX12のようなカウルサイドのウイング(というか出っ張り)はおそらく内部パーツの逃げと、転倒時の車体へのダメージ軽減を図った部分だろうと思う。履いているタイヤはSPORTMAX。FフェンダーのロゴはABS&DualCombinedBrakeSystem、前後連動ブレーキとABSの併用。右フロントブレーキローター中心近くの凹凸のあるリングと、Fフォークアクスル近く後ろ側につくのがABSのセンサー。
 4stモトクロッサーCRF450R。水冷SOHC4バルブの排気量はレギュレーションぎりぎりの449cc。このパワーユニットをスリムなアルミツインスパーに搭載し乾燥重量は102kg。エキパイはチタン、マフラーはアルミ。吸気側バルブはチタン製でこの2本をカム直打、排気側2本を1本のロッカーアームを介して駆動するユニカムヘッドと呼ばれる変則的なヘッドのためヘッドカバーは前後で非対称。CRFシリーズでは230,150も用意されるが、こちらはコンペティティブなものではなく入門者もしくはファンライドに向けたもの。230はSL系のエンジンとなる。
  右はXR250だが空冷DOHCエンジンを搭載したブラジル生産モデル。左はその外装を流用したスーパーモタード風メーカーカスタム。フロントに花びらディスクを装着。
 右はCB400SSのカフェレーサー風メーカーカスタム。単座仕様でアルミタンクは地肌にクリア仕上げ。ロケットカウルに丸目一灯が「らしさ」をアピールする。どこかショップカスタム的な、と思ったが実際のワークはショップに依頼されたようだ。
  上はCB400SS Custom後方にも写っているが近未来全天候型トランスポーターとして参考展示のElysium(エリシオン)。水冷水平対向4気筒750ccのスクーターで油圧制御CVT+シャフトドライブの駆動。一体デザインのルーフはスイッチひとつで開閉するということだが、上部の屋根パーツが後ろへスライドしたあとパッセンジャーの背もたれになっているトランクの上に畳まれる仕掛け。ミラーがないが後方視界はカメラによりコックピットに表示する。グリップがオレンジに見えるが、シート、ピラー、カウルと異なる素材間で色合わせされている、経年変化も考慮すると大変難しい部分のはず。フラッシャーとして働くのはライトレンズ内に設けられるダイオード(LED)群。コストの問題をクリアすればこれはすぐにでも実現可能なはずで、低消費電力と球切れの問題からメリットが考えられる。この屋根つきスクーターのジャンルは宅配ピザ仕様車ですでに実用となっているが、750ccの車で実現しようとするとまた異なる問題が山のようにある(あるいはあった)はずだ。ジュノオで先鞭をつけたメーカーとして完成形を期待したい。
 (もっと上に紹介したいが。。。)2001年FIMトライアル世界選手権のチャンピオンマシンRTL(Montesa COTA315R)。D.ランプキン選手のマシンだ。アルミツインチューブフレームにクランクケースリードバルブの水冷2ストシングル。車重は71kg以下と展示されていた。Fショックはショーワ。
  

jump to file  index     

 

pan-european st1100 st1300 xr250 cb400ss custom elysium