YAMAHA - H


Junior H-1 (1965)/90H-3 (1966)/90H-3 (1967)/90H-3C (1968)/Trail 90H-3CD (1969)/90H-3D (1969)/HB90 (1971)/Sport 90HS-1 (1969)/HT1 Trial (1970)/HT90 (1971)/HX90 (1971)


Junior H-1 (1965) ジュニア

 空冷2stロータリーディスクバルブシングル 86cc。人気車種YG-1(1963)の兄弟車としてヤマハ初の90ccクラスに発表。エンジンにはヤマハオートルーブを採用。前後2.50-17のリムに流行のホワイトリボンタイヤを装着。プレスバックボーンのフレームにメッキタンク、Fフォークはテレスコピック。1966年にH3 (1966)へモデルチェンジ。


90H-3 (1966)

 空冷2stロータリーディスクバルブシングル 89cc。H-1 (1965)の後継機種として1966年発表。エンジン、車体ともに新設計された。車体は全周溶接のプレスバックボーンで、形状が7に似ていることから7ボーンフレームと呼ばれた。Rフェンダーは独立したタイプで、前後ホイールはH-1の2.50-17から2.50-18へ大径化された。公称最高速度100km/h。


90H-3 (1967)

 空冷2stロータリーディスクバルブシングル 89cc。Junior H-1 (1965)の後継車として1966年発表された90H-3 (1966)の1967年モデル。諸元に変更はない。


90H-3C (1968)

 空冷2stロータリーディスクバルブシングル 89cc。90H-3 (1967)のバリエーションモデル。この時期のヤマハ車の末尾のCはセミアップマフラーのスクランブラーを表す。Fフォークブーツ、軽量化されたスイングアームなどを装備し、エンジンはトルクアップに重点をおいてリファイン。小型Fフェンダー、専用タンク、ダブルシートなど各部に専用パーツを用いて90H-3に比べ15kgの軽量化を達成している。また1968年にヤマハラインナップは一斉に灯火類の大型化を実行しており、このH-3Cも共通パーツを使用している。公称最高速度95km/h。


Trail 90H-3CD (1969)

 空冷2stロータリーディスクバルブシングル 89.6cc。90H-3 (1967)のマイナーチェンジモデルである90H-D (1969)のバリエーションモデルで、90H-3C (1968)にセパレートメーターを装備したつくり。セミアップのマフラーとフォークブーツ、ダブルシートなどはH-3Cと共通。公称最高速度95km/h。


90H-3D (1969)

 空冷2stロータリーディスクバルブシングル 89cc。90H-3 (1967)は1969年H-3Dへマイナーチェンジ。前後フェンダー、チェーンケースなどがシルバー塗装からボディ同色仕上げに変更され、ティアドロップ型の燃料タンクが装着された。ミッションは4速ロータリー。シングルシートに大型Rキャリアを装備。スペックに変更はなく、公称最高速度は100km/h。1971年にHB90へマイナーチェンジされる。


HB90 (1971)

 空冷2stロータリーディスクバルブシングル 89cc。H-3D (1969)より1971年マイナーチェンジ、車名はHB90へ変更された。具体的な変更内容はメタリックカラーへのカラー変更のほか、ハンドルがやや低いものに変更されているようだ。プレスバックボーンフレームの車体、シングルシートに大型Rキャリアを搭載するビジネスモデル。翌1972年にはその役目をYBシリーズに引き継ぐ。公称最高速度は100km/h。


Sport 90HS-1 (1969)

 空冷2stピストンバルブパラツイン 89cc。ヤマハ初の90ccクラスツインモデルだったAT90 (1966)の後継車として1969年発表。ジェットバルブツインの愛称を得たAT90のエンジンをベースに10.5ps/8000rpmまで出力アップ。シリンダは5ポート。車体の方はプレスバックボーンから鋼管ダイヤモンドに変わったが、このフレーム、足回りはやはりAT90から進化した125モデルAS1シリーズとほぼ共通とされる。シートはタックロールの入ったダブルシート。公称最高速度110km/h、0→200mは11.5sec。


HT1 Trial (1970)

  空冷2stシングル ピストンリードバルブ 89cc。DT-1 (1968)のスタイルを忠実に再現した新型トレールモデルとして1970年発表。エンジンは5ポートの新設計エンジン。ウィンカも専用パーツ。メーターはスピードメータのみ。リアの2本ショックは2段ばねを採用。前後18インチホイール。モトクロスレース用にキットパーツも用意された。公称最高速度95km/h。翌1971年にHT90へモデルチェンジされた。

発売 1970 全長 -mm 全幅 -mm 全高 -mm 軸間距離 -mm シート高 - 最低地上高 - 重量 -kg 乾燥重量 - 整備重量 - 空冷2サイクル単気筒 ピストンバルブ -cc ボア*ストローク -mm 圧縮比 - MaxP 8.5ps/-rpm MaxT - 始動方式 キック 潤滑方式 - 点火方式 - キャブレタ - クラッチ - - 変速比 - 1次減速比 - 2次減速比 - フレーム - キャスター - トレール - Brake F ドラム Brake R ドラム SusF テレスコピック Dumper F - SusR スイングアーム Dumper R - Tyre F - Tyre R - タンク容量 - オイル容量 - 車両価格 \-(1970) japan

Trail HT90 (1971)

 空冷2stピストンリードバルブシングル 89cc。HT1 (1970)より1971年モデルチェンジ。前後18インチだったホイールはF2.75-19、R3.00-18サイズとなり、軸管距離で40mm大柄な車体となった。Fフェンダーはヤマハ量販車初のアップタイプ標準装備。HT1でDT1スタイルだったアップタイプの排気チャンバはエンジン下を通るダウンタイプに変更され、チャンバ容量の確保が優先された。燃料タンクはAT125 (1971)と同様の形状。公称最高速度100km/h。


Sport HX90 (1971)

 空冷2stピストンバルブパラツイン 89cc。90ccクラス唯一のツインモデルであり、その意味ではAT90 (1965)の後継ということになる。フレームは鋼管ダイヤモンド。デザインは同時発売となったAX125を意識したものでカラーリングは同一に施された。車体は共通ではなく、HX90の方がホイールベースで40mm短い。ホイールは2.50-18で前後同サイズ。公称最高速度110km/h、0→200mは11.5sec。後継車は1974年発表のRD90だが、RD90がシングルエンジンとなったため、ヤマハ90ccツインシリーズの最終型はこのHX90ということになる。

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