YAMAHA - Y


YAT-1 (1963)/YBT-1 (1963)/YD/A (1957)/YD/B (1957)/YDS-1 (1959)/YDS-2 (1962)/YDS-3 (1964)/YDT-1 (1963)/YES (1959)/YES-2 (1963)/YG-1 (1963)/YG-1 DX (1964)/Junior Sport YGS-1 (1965)/YF-1 (1964)/YF-1 (1965)/YJ-2 (1965)/YK80 (196-)/YK90 (1967)/305YM1 (1964) Sport/YM-1 (1966)/350YR-2 (196-)/YR-2C (196-)/YSR50 (1986)/YZF750SP (1993)/YZF750SP (1995)


YAT-1 (1963) Touring

 空冷2stシングル 123cc。YA-5 (1961)のパワーユニットを鋼管フレームに搭載し、国産初の本格ツーリングモデルと呼ばれた。前後ホイールは18インチ。ダブルシート後方にキャリアを標準装備した。エンジンを127ccとした兄弟車YBT-1 (1963)がある。


YBT-1 (1963) Touring

 空冷2stシングル 127cc。YA-5 (1961)のパワーユニットを鋼管フレームに搭載し、国産初の本格ツーリングモデルと呼ばれたYAT-1 (1963)のバリエーションとして発表された127ccモデル。当時の道交法ではYBT-1は「軽2輪」の扱いになった。


YDT-1 (1963) Touring

  空冷2stピストンバルブパラツイン 247cc。YDS-2 (1962)のバリエーションモデルとしてより扱いやすさを主張するツーリングモデルとしてラインナップ。YDS-2の車体とYD-3のエンジンが組み合わされた。セミアップハンドルにセル/キック併用の始動機構を装備し、ボディと色を合わせたダブルシート後ろにキャリアも装着。


YES-2 (1963) Sport

 空冷2stパラツイン 255cc。YDS-2 (1962)のボアを1mm広げたバリエーションモデル。道交法上で軽2輪ではなく自動2輪として扱われた。ちなみにYES250S (YDS-1)をボアアップしたレーシングマシンの名称だった。


YF-1 (1964)

 空冷2stロータリーディスクバルブシングル 50cc。YG-1をベースにしたゼロハンビジネスモデル。FフォークにはYG-1のテレスコピックではなくナイトハルト式ラバーダンパーを採用したボトムリンク式サスペンションを使用する。


YF-1 (1965)

 空冷2stロータリーディスクバルブシングル 50cc。1965年モデルではFフォークがテレスコピック式に改められた。


YG-1 (1963)

 空冷2stロータリーディスクバルブシングル 75cc。深い角度で前傾されたシリンダをもつエンジンをプレスバックボーンフレームが抱える。前後2.50-17のホイール。前後ドラムブレーキを防水タイプとして整備性を高めた。メッキタンクにシルバーとブラウンのツートンのカラーリングは斬新なもので、営業面でSC-1 (1960)MF-1 (1960)で失敗して大ダメージを受けたヤマハ発動機を立て直した立役者とまで評される人気車になった。シングルシート仕様でRフェンダーの上にはキャリアが備わるが鋼板プレスのスイングアームにはタンデムステップが装備される。公称最高速度85km/h。


YG-1 DX (1964)

 空冷2stロータリーディスクバルブシングル 75cc。YG-1のバリエーションモデルとして当時流行したホワイトリボンタイヤ、ボディ同色のFフェンダーを採用して1964年登場。分離潤滑機構、ヤマハオートルーブも採用され、信頼性を高めている。


Junior Sport YGS-1 (1965) ジュニアスポーツ

 空冷2stロータリーディスクバルブシングル 75cc。YG-1をベースに圧縮比を6.8から7.5まで高め、6.5ps/7000rpm、0.70kg*m/5000rpmから8.8ps/7500rpm、0.8kg*m/6500rpmとしたスポーツモデル。オートルーブももちろん採用。プレスバックボーンのフレームとタンク下側を同色に塗り分け、シートもツートンカラーとされた。Fテレスコピック、R2本ショックはスプリングを露出してスポーティをアピール、マフラーはセミアップタイプとされた。


YJ-2 (1965)

 空冷2stロータリーディスクバルブシングル 58cc。YG-1のバリエーションモデルとしてプレスバックボーンのフレームにシングルエンジンを搭載。車体はほぼ共通。


YK80 (196-)

 空冷2stロータリーディスクバルブシングル 73cc。ボア47mm、ストローク42mmの前傾シリンダのエンジンをプレスバックボーンフレームに搭載。YKの名称は1967年に排気量をアップしたYK90へ引き継がれたが、80ccビジネスモデルの後継は80G-5 (1968)


YK90 (1967)

 空冷2stロータリーディスクバルブシングル 86cc。YK80のエンジンをスープアップしたビジネスモデル。ビジネスバイクの主流が80ccから90ccへ移行しつつある流れの中での排気量アップだった。プレスバックボーンの車体は80と共通。公称最高速度95km/h。


305YM1 (1964) Sport

 空冷2stパラツイン 305cc。YDS-3 (1964)の246ccエンジンをベースにボア、ストロークともに拡大し305ccとした当時ヤマハのフラッグシップモデル。自動2輪扱いであり高速道路の走行が可能だった。排気量アップにともなう熱問題の解決には、GP参戦への過程で開発されたヤマハオートルーブが大きな効果を示した。オートルーブは分離給油の技術で2stの革命とまで評された。この最新技術と当時のヤマハ最大の排気量をもってヤマハスポーツのイメージを形作った。YDS-3の兄弟車としてデザインはほぼ共通だがマフラー後端の処理やシリンダヘッドのフィン形状、ツートンカラーのシート形状などが異なる。前後3.00-18のスポークホイールにドラムブレーキ。チェーンの取り出しは右側。公称最高速度160km/h。


YM-1 (1966)

 空冷2stピストンバルブパラツイン 305cc。1964年デビューのYM-1 (1964)初めてのマイナーチェンジになる。エンジンが見直されスペックは1psのアップ。外観的に大きな変更はない。


350YR-2 (196-)

 空冷2stピストンバルブパラツイン 348cc。350R1 (1967)の後継車として輸出車として販売。1969年に350R3として国内販売された。タンクやマフラーのデザインなどが見直されているが基本的にはR1の車体とエンジンで、最大トルクの発生回転数が500rpm下げられているもののエンジンスペックも350R1からほとんど変わらない。ダブルシートはタックロールの入ったものに替わり、メーターはセパレートタイプになった。Fフェンダーは小型化されている。公称最高速度は173km/h、0→400mは13.8secとこちらも変わらず。


Granprix Scrambler YR-2C (196-) グランプリスクランブラー

 空冷2stピストンバルブパラツイン 348cc。350R1 (1967)の後継車として輸出車として販売されていた350YR-2のバリエーションモデルとして用意されたスクランブラーモデル。1969年にR3Cとして国内販売された。基本的にYR-2と共通の車体で、エンジンスペックも同一。ダブルシートはタックロールの入ったもので共通。ハンドルはブリッジ付きで、セミアップマフラー、スプリング剥き出しのRショック、Fフォークブーツ、ノビータイヤの装着、そしてカラーリングなどが相違点。このほかセミアップとされたマフラーを避けてキックペダルの形状を変更、ペダル類の形状も見直されている。また公称最高速度が168km/hと下がっていることからギア比の変更も受けていることが予想される。


YSR50 (1986)

 空冷2stピストンリードバルブシングル 49cc。スズキのギャグに続いてヤマハが送り出したミニレプリカだが、こちらは7.0ps/8800rpm、0.59kg*m/8500rpm+5速ミッションのフルフペック2stエンジンを角型断面メインチューブをつかったTZR風バックボーンフレームに搭載する。F3.50-12、R4.00-12のホイールにフロントブレーキはシングルディスク。後輪支持は角型断面鋼管スイングアームによるリンク式モノクロス。フルカウルボディはさながらミニTZRでカウルサイドのロゴはファクトリーレーサーの名称YZRのZをひっくり返したようなデザイン。カウル下をうねるチャンバー後端にはブラックアウトされたサイレンサが付く。メーカーもワンメイクレースを主催し、ヒット商品となった。後継車はTZM50R (1994)


YZF750SP (1993)

 水冷4stDOHC5バルブ インライン4 749cc。スーパーバイク出場のためのホモロゲーションマシンFZR750R OW-01 (1989)の後継車にあたる。ワークスレーサーYZF750のフィードバックを受け開発されたスーパーバイク。国内仕様のエンジンスペックは77.0ps/9500rpm、6.0kg*m/9000rpm。使用されるキャブレタはFCRD39。排気は右1本出しの集合マフラーで開口部をRフェンダー位置より後ろへ突出する長さ。アルミデルタボックスフレームにスタビライザー付アルミスイングアームのリンク式モノクロス、フロント倒立フォークの車体はOW-01の1455mmよりホイールベースを35mmも短縮する1420mm。F120/70-17、R180/55-17のTZRタイプ中空3本スポークキャストホイール。フルカウルにはレンズを分ける2灯式ヘッドライトをビルトイン。テールランプもレンズを縦列に2つ並べる。ブレーキはトリプルディスクで前輪側キャリパには6ポット式を採用する。


YZF750SP (1995)

 水冷4stDOHC5バルブ インライン4 749cc。1993年モデルと基本スペックに変更はない。外観的にはカウルサイドのエアアウトレットなどの形状が異なっている。