YAMAHA - FZ/FZR


FZ250 Phazer (1985)/FZR250 (1986)/FZR250 (1988)/FZR250R (1990)/FZ400 (1997)/FZ400N (1985)/FZ400R (1984)/FZ400R (1986)/FZ400R (1987)/FZR400(1984)/FZR400 (1986)/FZR400R (1987)/FZR400 (1988)/FZR400R (1989)/FZR400RR (1990)/FZR400RR SP (1990)/FZR400RR SP (1994)/FZR600 (1988)/FZR600 (1991)/FZ6 (2004)/FZ6 (2005)/FZ750 (1985)/FZX750 (1986)/FZR750 (1987)/FZR750R OW-01 (1989)/FZR1000 (1987)/FZR1000 (1989)/FZR1000 (1991)/FZR1000 (1993)


FZ250 Phazer (1985) フェーザー

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 249cc。1985年発表。FZ750 (1985)と同時期発表でともにロードスポーツ新世代”Genesis”と名打った。その設計思想はシリンダを前傾させて吸気から排気までの工程におけるガスの流れを直線に近付け、同時に理想的な前後過重配分、低重心化を実現するというものだった。そのパワーユニットはヤマハ量販250初の4発シリンダを45度前傾し、ダウンドラフトタイプのキャブレタを採用する。4本のエキパイは6速ミッションの下で1本にまとめられ車体右側へ1本出し。48*34.5mmというシリンダサイズで1985年250クラス最高出力値である45psを14500rpmで発生、2.5kg*m/11500rpmという高回転エンジン。フレームは角型断面材によるダブルクレードルで、後輪支持はやはり角型断面材によるリンク式モノクロス。F100/80-16、R120/80-16の前後16インチキャストホイールで小さな車体ながらボリューム感を演出した。車体デザインにも新たな試みがされており、ヘッドライトをフラッシュサーフェイス化したレプリカ志向とは異なるカウリングをタンクサイドのカバーと一体成型する。スモークスクリーンにはPHAZERのロゴがミラー文字で入れられた。プラスチックボディにあわせた台座を持つウインカは、同じく1985年発表のTZR250と同系のデザイン。制動は前輪ダブルディスクブレーキ。メインスタンドはない。


FZR250 (1986)

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 249cc。フェーザーのジェネシスエンジンを角型断面鋼管ダブルクレードルフレームのレプリカボディに搭載したモデル。角型断面鋼管ダブルクレードルフレーム+角型断面スイングアームのリンク式モノクロス。丸目2灯のフルカウルはFZR400 (1986)同様アンダーカウルをスイングアームピボット下まで延長するレーシーなもので、ナックルカウル下にNCSA形状の吸気ダクトを設ける。このダクトは樹脂パーツでタンクカバーへ接続されエアクリーナへ新気を導く仕掛け。ヤマハはFAI (Fresh Air Intake System)と名付け、このあとのFZRシリーズに順次採用された。シートまわりの形状はF3レプリカであるFZR400よりさらに思い切ったもので、薄いシングルシート後ろのシートストッパ上にタンデムシートを乗せる完全な別体式。F100/80-17、R120/80-17の前後17インチホイールはTZR250/FZR400 (1986)と同形状の3本スポークキャストホイール。前後シングルディスクブレーキでフロントディスクは右側にフローティングマウント。エンジンスペックはベースモデルのFZ250 フェーザーと同値の45ps/14500rpm、2.5kg*m/11500rpm。この45psは250ccクラスのメーカー自主規制値の上限だった。排気系は右1本マフラーの集合タイプでブラックアウトされる。


FZR250 (1988)

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 249cc。1988年モデルはマイナーチェンジ。86年モデルから外観はそれほど変わらないが、後輪モノクロスのボトムリンク化、排気デバイスEXUPの採用などを受けている。45ps/14500rpm、2.5kg*m/11500rpmのスペックは変わらず。


FZR250R (1990)

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 249cc。スラントノーズにフラッシュサーフェイスヘッドライトのフルカウルのレプリカとしてモデルチェンジ。シートはセパレートタイプでテールカウル上にピリオンシートを置くデザイン。前傾シリンダを採用する4気筒エンジンにはダウンドラフトタイプキャブレターを組み合わせ、排気系にはEXUPを装備。ナックルカウル下にFAIのインテークが開口する。エンジンスペックは45ps/16000rpm、2.5kg*m/12000rpm。新設計のフレームはアルミデルタボックス。後輪支持はアルミスイングアームによるボトムリンク式モノクロス。F100/80-17、R130/70-17の中空3本スポークキャストホイールにトリプルディスクブレーキの組み合わせ。前輪ブレーキキャリパは異径ポットタイプ。このエンジンはネイキッドユーティリティスポーツ ジール (1991)のベースエンジンとなった。


FZ400N (1985)

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 399cc。FZ400Rのカウルレスモデルとして1985年発表。いわゆるネイキッドモデルといわれるようになったマシンの草分けとなった。ヘッドライトを角型1灯に改め、メーターボックスやウインカと一緒にメインフレームのステアリングポスト部分から伸ばしたステーに固定するボディマウント。車体は基本的にFZ400Rと共通でありスペックも変わらないが、エンジンの一部カバーパーツが金色仕上げされている。


FZ400R (1984)

「いま、マキシマム・シーンへ。 PURE SPORTS FZ400R」 

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 399cc。初代FZ400R。1984年5月25日発売。ヤマハ初の4stレプリカ。400ロードスポーツ市場の要求がレプリカモデルへ移るのに応えてXJ400Z (1983)の後継車として開発されたロードレーサーレプリカモデル。F3レーサーFZR400と同時開発と謳われた。XJ400ZベースのY.I.C.S.エンジンは55.0ps/11500rpm、3.50kg*m/10000rpmから59.0ps/12000rpm、3.70kg*m/10000rpmへスペックアップ。組み合わされるミッションは6速で始動はセルのみ。ラジエータはアルミ製クロスフロータイプで、サーモスタット、電動ファン、リザーブタンクを装備する。4into1の排気管はエンジン下で集合し右側1本のサイレンサへ接続される。

 角型断面の高張力鋼管材によるダブルクレードルフレームはRZ250/350R (1983)RZV500R (1984)でとられたステアリングヘッドとスイングアームピボット位置をできるだけ直線で結ぼうとするもので、この手法は以降スーパースポーツでは当たり前になっていく。前輪懸架にはセミエア式サスペンション+クッションストロークの位置により圧側減衰力を自動的に変化させてフォークのオーバーアクションを防ぐバリアブルダンパー+アルミ製スタビライザーを使用。後輪支持はニューリンク式モノクロス+ド・カルボンタイプのショックユニットでスイングアームは角型断面アルミ。ステップホルダーはピリオンステップを支持せず、タンデムステップはシートレールから簡単なパイプワークにより高い位置で支持される。F100/90-16、R120/80-18のホイールはXJ-Zと同じデザインのキャストホイールでブラックアウトされる。ブレーキはスロッテッド(溝状穴あき)トリプルディスクで、組み合わせるキャリパは対向ピストン式。

 35W/35Wのハロゲン球丸目2灯を支えるハーフカウルはボディマウントでCdA値0.3を切るとされる。低い位置にセットされたアルミ鍛造セパレートハンドル、伏せやすいよう上面がフラットなタンク、薄いシート、バックステップ、サイドカバー部分と一体とした大きなテールカウルとレプリカにこだわり、割り切った車体に設けられたタンデムシートは座布団程度のもの。フットレストはチェンジペダル、ブレーキペダルと同軸。カウル内のメーターパネルはスピード、電気式タコ、表示切替式水温計/燃料計の3連で、フレームマウント。ウインカはプッシュキャンセル式。テールランプは2球式でレンズはスモークタイプ。メインスタンドはない。

機種コード:46X 発売:1984 全長:2025mm 全幅:690mm 全高:1145mm 軸間距離:1385mm シート高:785mm 最低地上高:145mm 重量:-kg 乾燥重量:165kg 整備重量:-kg 乗車定員:2 エンジン型式:- エンジン種類:水冷4ストロークDOHC4バルブ横置並列4気筒 399cc ボア*ストローク:54.0*43.6mm 圧縮比:11.5 最大出力:59ps/12000rpm 最大トルク:3.7kg ・m/10000rpm 始動方式:セル 潤滑方式:強制圧送ウェットサンプ オイルポンプ型式:- オイルフィルター型式:- 点火方式:フルトランジスタ キャブレタ型式:- 点火プラグ:- クラッチ形式:湿式多板 変速機:6段リターン 変速比:2.733/1.947/1.545/1.240/1.074/0.931 1次減速比:2.849(チェーン、22/21×68/25) 2次減速比:2.875(チェーン、46/16) フレーム形式:鋼管ダブルクレードル キャスター:26°00' トレール:101mm 前ブレーキ形式:油圧式ダブルディスク 後ブレーキ形式:油圧式シングルディスク 前懸架方式:テレスコピック 後懸架方式:スイングアーム(ニューリンク式モノクロス) 前タイヤサイズ:100/90-16 54H 後タイヤサイズ:120/80-18 62H タンク容量:18L オイル容量:2.9L バッテリ容量:12V12Ah バッテリ型式:12N12A-4A かじ取角左右:- 制動距離:14m(50km/h) 最小回転半径:3.200m 登坂力(tanθ):- 定地燃費:53m/L(60km/h) 車両価格:\598,000-(1984)japan カラー:シルキーホワイト

FZ400R (1986)

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 399cc。1986年のFZ400RはFZR400発表のためベーシックレプリカという位置付け。FZRとの価格差は\93000-。この年のモデルではカラー変更のほかアルミ製ステップの採用、ハンドル形状の変更、航空機タイプ燃料タンクキャップの採用、サイレンサのシルバー装飾などが施されている。基本スペックは1984年モデルから変わらない。


FZ400R (1987)

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 399cc。1987年はマイナーチェンジ。左右2分割のアンダーカウルを加えたフルフェアリング装備とカラー変更。1986年モデルから基本スペックに変更はない。


FZR400(1984)

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 399cc。1984年5月25日発売。FZ400R(1984)と同時開発されたFIIIレーサー。


FZR400 (1986)

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 399cc。初代FZR。ワークスレーサーYZFと同時開発されたとされるレプリカ。この時代レーシングマシンレプリカモデルの展開は早く、ピュアレプリカだったはずのFZ400R (1984)はこの1986年モデルでベーシックレプリカという中途半端な位置付けになってしまった。名称が似通っているがFZR400Rとはまったく異なるブランニューモデル。FZRではエンジン、フレームとも新設計で、エンジンはFZ750/250 (1985)で推し進めた設計思想Genesisを受け継ぐ45度前傾シリンダ。スペックは59ps/12000rpm、3.9kg*m/9500rpm。これをTZR250 (1985)同様のアルミ製デルタボックスフレームに抱える。後輪支持はリンク式モノクロス。F110/70-17、R140/60-18のTZRと同じデザインの3本スポークキャストホイールを装着。ブレーキはトリプルディスク。丸目2灯のヘッドライトを持つフルカウルはスイングアームピボット下まで延長され、そこから伸びるブラックアウトした排気管は右側1本に集合される。FウインカはTZRタイプのカウルにあわせたデザインのもの。タンクにはハンドルグリップとの干渉を避けるためのくぼみが設けられている。


FZR400R (1987)

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 399cc。プロダクションレース、F3レース出場を目的につくられたFZR400のスポーツプロダクションバージョン。ベースはFZR400だが大幅に手が入っており、樹脂製タンクカバーなどの外装まで専用デザインされている。エンジンスペックはFZR400 (1986)と同値の59ps/12000rpm、3.9kg*m/9500rpmだが、59psは当時の400スポーツのメーカー自主規制値。FZR-Rでは右側1本出しの排気系にEXUPを採用し、6速ミッションはクロスレシオ化、エンジン内部もレース使用を前提にスペシャルパーツが奢られる。F110/70-17、R140/60-18のTZRと同じデザインの3本スポークキャストホイールはFZRと同様でブレーキはトリプルディスク。前輪にフローティングマウントされるダブルディスクには4ポットキャリパが組み合わされる。アルミデルタボックスフレーム+角型断面アルミスイングアームによるリンク式モノクロスの車体はスイングアームを高さ方向に拡大し剛性を上げている。Rショックユニットは別体式のリザーバタンクをシートカウル下に抱えるフルアジャスタブルに換装。このFZR-R最大のポイントは単座仕様である点で、前後サスペンションなどは1名乗車しか考慮されていない。ポジションも見直されステップ位置を上方に移動。明確にレース出場を意識した車両で価格は\890000-とFZR400 (1986)に対して+\200000-だった。


FZR400 (1988)

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 399cc。FZRはこの時期のレプリカの例に漏れず毎年のようにモデルチェンジ。1988年FZRも大幅に手が入れられており、当然、限定モデルFZR400R (1987)が参考にされている。デザインも新しくなり、シートはピリオンシートが完全に分離、テールカウルの上に移動された。丸目2灯のアッパーカウルはスクリーン両脇にインテークを持つFAI (Fresh Air Intake System)を採用。これはFZR250 (1986)FZR750/1000 (1987)で採用された装備。アルミ製デルタボックスフレームを組み合わせる角型断面アルミ材によるスイングアームにはスタビライザーが付く。エンジンスペックは59ps/12000rpm、3.9kg*m/9500rpmだが、59psは当時の400スポーツのメーカー自主規制値。F110/70-17、R140/60-18の3本スポークキャストホイールにトリプルディスク。


FZR400R (1989)

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 399cc。1989年はモデルチェンジ。87年モデルで限定車につけられたFZR400Rの名称が標準車両の名称となった。認可基準の変更により、カウリング先端がFアクスルより前に突出したデザインが許可され、FZRもサイドビューが鋭くなった。スラントノーズの丸型2灯ヘッドライトはカウルボディと面一にするフラッシュサーフェイス化。59psのメーカー自主規制枠があるためエンジンスペックはFZR400 (1988)から変わらないがパワーユニットも見直しを受けている。FAI開口部をナックルカウル下に設け、デルタボックスフレームを貫通するダクトで新気をストレートに導く。またオーバル形状だったサイレンサは円筒型に変更され容量をアップされた。デルタボックスフレームは化学研磨仕上げとなり、ボトムリンク式モノクロスのスイングアームもデルタボックス構造とされている。シート形状はタンデムシートを完全に分離してテールカウル上に置くタイプ。ピリオンシートを高い位置に置くことによってタンデムステップ位置を高くすることができ、すなわちマフラーを高い位置にして排気管長を稼ぐことができる。F110/70-17、R140/60-18の3本スポークのキャストホイールでブレーキはトリプルディスク。


FZR400RR (1990)

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 399cc。新設計アルミデルタボックスフレームはスイングアームピボットまわりとシートポストを一体鋳造する。35度前傾シリンダを採用する4気筒エンジンを剛性メンバーとして活用するようデザインされており、1990年クラス最軽量の数字にその結果が表れている。ボトムリンク式モノクロスのスイングアームもアルミ製デルタボックス。排気デバイスEXUP装備のエンジンはメーカー自主規制値上限の59psを12000rpmで発生。最大トルクは4.0kg*m/9500rpm。キャブレタは強制開閉式。サイレンサをピリオンステップからバンドで吊るすデザインはヤマハ量販車初。F120/60-17、R160/60-17の中空3本スポークデザインのキャストホイールはTZR250以来のデザインでこの時期ヤマハスポーツに一斉に採用された。ブレーキはトリプルディスク。フルカウルは角型ヘッドライトレンズをフラッシュサーフェイス化して先端に組み込むもので、ナックルカウルは内側までデザイン処理されている。シートはごく薄いものでピリオンシートはシートカウル上に設置される別体式。


FZR400RR SP (1990)

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 399cc。FZR400RRのスポーツプロダクション仕様。基本スペックに変更はないが、単座仕様とカラーリングが外観上の相違点。ノーマルとの価格差は+\100000-。


FZR400RR SP (1994)

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 399cc。1994年にはレプリカ人気も下降。その状況を受けてラインナップからノーマルモデルが姿を消し、94年はSPモデルのみのラインナップ。メーカー自主規制値53.0psを12000rpmで発生。3.7kg*m/9500rpm。F120/60-17、R160/60-17。基本的に90年モデルから変更されていない。単座仕様。


FZ400 (1997)

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 399cc。1997年発表。FZの名前を鋼管ダブルクレードル+ハーフカウルの車体で復活させたモデル。発表までに少しずつフォルムを明らかにする広告を打ち、当時力の入った商品だった。丸いカムカバーを持つ新設計エンジンで、直打式カムによるバルブ駆動。TPSキャブレタを採用。排気系はブラックアウトされた4into1にステンレスサイレンサ。エンジンスペックは53ps/11500rpm、3.8kg*m/9500rpm。ミッションは6速。アップライトなポジションのコックピットをボディマウントのハーフカウルが覆い、特徴的なフロントマスクは角型マルチチフレクタヘッドライトの2灯式。F110/70R17、R160/60R17のタイヤを履くホイールはヤマハスポーツでオーソドックスな中空3本スポークのキャストホイール。制動はトリプルディスクブレーキ。後輪懸架はアルミ角型断面スイングアームによるリンク式モノクロス。


FZR600 (1988)

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 599cc。輸出車。初代FZR600。


FZR600 (1991)

 水冷4stDOHC4バルブインライン4 599cc。輸出車。1991年はモデルチェンジ。フルカウルのレプリカボディはスラントノーズ化。ナックルカウル下にFAIを設けるエンジンは45度前傾シリンダを採用する4バルブエンジン。排気系は右出しの集合マフラーだが、この時期のFZRシリーズとしては唯一EXUPを採用せず、デルタボックスフレームもスチール製。シートもタンデムを考慮したダブルシートで、このクラスのメイン市場であるヨーロッパでの使用状況を考慮したもの。後輪懸架はリンク式モノクロス。F110/70-VR17-V240、R140/60-VR18-V240のホイールはTZRタイプの中空3本スポークキャストホイール。ブレーキはトリプルディスク。


FZ6 (2004)

 モデル名:2004年FZS600S/SCのすべてを対象としてリコール情報アリ

 USヤマハのリコール情報より転記:

  Factory Modification Campaign - Unstable Engine Idling. Yamaha Technical Bulletin M2006-016R 「In affected motorcycles, an improperly designed Throttle Position Sensor (TPS) could cause an intermittently unstable idle when the engine is at idling speed,when the motorcycle is stopped,or during low speed operation.The engine could stall as a result.If the engine stalls after the operator disengages the clutch in a low gear while riding,the rear tire might slip momentarily if the operator abruptly re-engages the clutch.This could result in a vehicle crash with injury or death.スロットルポジションセンサー(TPS)の構造が不適切なため、アイドリング中や停止時、また低速走行時にエンジンが不安定になり、エンジンが停止することがある。においては走行中にスロットルを戻してクラッチを切るとエンジンが停止することがある。低いギアを使って走行中にクラッチを切った時にこの現象が発生した際、クラッチを急に繋ぐと後輪が瞬間的にスリップすることがあり、死傷事故につながる可能性がある。」→措置「To correct this defect, Yamaha initiated a Factory Modification Campaign. Unmodified affected motorcycles must have the TPS replaced with a new one.スロットルポジションセンサー(TPS)を新しいものと交換します。」措置済の識別:特に記載なし。この重大な欠陥について対処済かどうか不明な場合にはヤマハディーラーに確認するように、とされている。「Do not operate affected motorcycles until they are modified. If you are not the first owner of the motorcycle, and are unsure if this important modification has been done, contact any authorized Yamaha Motorcycle Dealer to check. Any authorized Yamaha Motorcycle Dealer can perform this service.」

http://www.yamaha-motor.com/sport/fmc/factory_modification_letter_M2006-016R.pdf


FZ6 (2005)

 モデル名:2005年FZS600T/TCを対象としてリコール情報アリ

  対象車台番号:

  FZS600T: RJ08E-0002249 to 0004781

  FZS600TC: RJ08Y-0000303 to 0000770

 USヤマハのリコール情報より転記:

  Factory Modification Campaign - Unstable Engine Idling. Yamaha Technical Bulletin M2006-016R 「In affected motorcycles, an improperly designed Throttle Position Sensor (TPS) could cause an intermittently unstable idle when the engine is at idling speed,when the motorcycle is stopped,or during low speed operation.The engine could stall as a result.If the engine stalls after the operator disengages the clutch in a low gear while riding,the rear tire might slip momentarily if the operator abruptly re-engages the clutch.This could result in a vehicle crash with injury or death.スロットルポジションセンサー(TPS)の構造が不適切なため、アイドリング中や停止時、また低速走行時にエンジンが不安定になり、エンジンが停止することがある。においては走行中にスロットルを戻してクラッチを切るとエンジンが停止することがある。低いギアを使って走行中にクラッチを切った時にこの現象が発生した際、クラッチを急に繋ぐと後輪が瞬間的にスリップすることがあり、死傷事故につながる可能性がある。」→措置「To correct this defect, Yamaha initiated a Factory Modification Campaign. Unmodified affected motorcycles must have the TPS replaced with a new one.スロットルポジションセンサー(TPS)を新しいものと交換します。」措置済の識別:特に記載なし。この重大な欠陥について対処済かどうか不明な場合にはヤマハディーラーに確認するように、とされている。「Do not operate affected motorcycles until they are modified. If you are not the first owner of the motorcycle, and are unsure if this important modification has been done, contact any authorized Yamaha Motorcycle Dealer to check. Any authorized Yamaha Motorcycle Dealer can perform this service.」

http://www.yamaha-motor.com/sport/fmc/factory_modification_letter_M2006-016R.pdf

 

未整理だが関連情報として以下にプレストのリコール情報を転記。

 モデル名:FZ6-S、FZ6-Nとしてリコール情報アリ

 プレストのリコール情報より転記:「スロットルポジションセンサー(TPS)の構造が不適切なため、走行中にスロットルを戻してクラッチを切るとエンジンが停止することがある。その状態で、クラッチを急に繋ぐと、低い変速段においては後輪が瞬間的にスリップすることがあり、最悪の場合、走行安定性を損なうおそれがある。」→措置「全車両、スロットルポジションセンサー(TPS)を良品と交換します。」措置済の識別:特に記載なし。対象の車台番号が若干異なるが同じ件と思われるUSヤマハのリコール情報では、この重大な欠陥について対処済かどうか不明な場合にはヤマハディーラーに確認するように、とされている。

 対象車台番号:

 FZ6-S: RJ071-0000301 to 0039486, RJ072-0000002 to 0000125, RJ08E-0000005 to 0004781, RJ08Y-0000003 to 0000770, RJ08N-0000003 to 0000677.

  FZ6-N: RJ074-0000301 to 0029125, RJ075-0000003 to 0000275.

http://www.presto-corp.jp/service/recall/20061207_01.pdf


FZ750 (1985)

 水冷4stDOHC5バルブ インライン4 749cc。1985年発表。ロードスポーツ新世代を標榜してGenesisと名打った1台。シリンダを45度前傾させ、吸気から排気までの工程におけるガスの流れを直線に近付け、同時に理想的な前後過重配分、低重心化を実現するというものだった。エンジンは吸気3バルブ排気2バルブの5バルブエンジン。キャブレタにはダウンドラフトタイプを量販車初採用し、このため従来のタンク位置前部分はエアクリーナボックス。このステアリングヘッド後ろのポジションを吸気のために使うのはやがて当たり前の手法になった。フレームは角型断面鋼管によるダブルクレードルで、ステアリングヘッドとスイングアームピボットを最短距離で結ぶ構成。後輪支持は角型断面アルミスイングアームのリンク式モノクロス。F120/80-18、R130/80-18のキャストホイールでブレーキはトリプルディスク。FフォークボトムケースにはANDFを装備する。角型ヘッドライトをサーフェイス化して収めるボディマウントのハーフカウルが付く。国内仕様は77ps/9500rpm、7.0kg*m/6500rpmでミッションは6速。


FZX750 (1986)

 水冷4stDOHC5バルブ インライン4 749cc。FZ750 (1985)ベースのエンジンをオリジナルデザインの車体に搭載する。エンジンスペックは国内仕様FZ750 (1985)の77ps/9500rpm、7.0kg*m/6500rpmに対し77ps/8500rpm、7.1kg*m/6000rpm。F110/90-16、R140/90-15のオリジナルデザインキャストホイールにトリプルディスクの足回り。フレームは鋼管ダブルクレードルで後輪支持はスイングアーム+2本ショック。フラットなハンドルを装備し、全体としてはドラッグマシンのようなフォルム。


FZR750 (1987)

 水冷4stDOHC5バルブ インライン4 749cc。ヤマハ初のビッグバイクレプリカとしてFZR1000 (1987)と同時開発。車体は基本的に1000と共通でレプリカの目標はもちろんワークスレーサーYZF。5バルブ4気筒エンジンはFZ750 (1985)ベースでスペックは国内仕様で77ps/9500rpm、7.1kg*m/7000rpmでミッションは6速。丸目2灯のフルカウルボディはスクリーン脇にエアインテークを備えるFAI (Fresh Air Intake System)を装備。F120/70-17、R160/60-18のキャストホイールはTZRなどと同じデザインの中空3本スポーク。ブレーキはトリプルディスク。1000との外観上の違いはほとんどなく、輸出仕様であるFZR1000のRフェンダーが長いくらい。


FZR750R OW-01 (1989)

 水冷4stDOHC5バルブ インライン4 749cc。ヤマハワークスレーサーの開発コードであるOWを冠するFZR750RはワークスロードレーサーYZFのレプリカ。この時期YZFは1987年、88年と連続して鈴鹿8時間耐久レースで勝利を飾っていた。新設計エンジンにはチタン製コンロッドが奢られ、12000rpmを可能にしている。エンジンスペックは77ps/9500rpm、6.7kg*m/7500rpm。アルミデルタボックスの車体も新設計されている。ピュアレプリカとして単座仕様で設計されており、ポジションもレーサー仕様。ハンドル位置はトップブリッジより下になる。サイレンサは高い位置まで上げられて管長を長く取る。丸目2灯のフルカウルはFAIをスクリーン脇に開口し、タンク前端に新気を導く。Rショックユニットはリザーバタンク別体式。F120/70-17、R170/60-17の3本スポークキャストホイールにトリプルディスクの組み合わせ。販売価格は\2000000-だった。後継車はYZF750SP (1993)


FZR1000 (1987)

 水冷4stDOHC5バルブ インライン4 989cc。輸出車。ヤマハ初のビッグバイクレプリカとしてFZR750 (1987)と同時開発。車体は基本的に750と共通でレプリカの目標はもちろんワークスレーサーYZF。5バルブ4気筒エンジンはボア*シリンダとも750と異なり135ps/9500rpm、10.4kg*m/9500rpmを発生。クランクからピストン裏側に向けてオイルを噴射して冷却するシステムを採用している。ミッションは5速。丸目2灯のフルカウルボディはスクリーン脇にエアインテークを備えるFAI (Fresh Air Intake System)を装備。F120/70-17、R160/60-18のキャストホイールはTZRなどと同じデザインの中空3本スポーク。ブレーキはトリプルディスク。


FZR1000 (1989)

 水冷4stDOHC5バルブ インライン4 1002cc。輸出車。1989年モデルはボアを0.5mm広げて排気量をアップ。排気系にはEXUPを採用している。145ps/10000rpm、10.9kg*m/8500rpmを発生するパワーユニットを新設計のアルミ製ニューデルタボックスフレームに搭載する。後輪支持のスイングアームもアルミによるデルタボックスになった。フルカウルのレプリカボディのデザインも一新され、開口部を大きくしたFAIのインテークはナックルカウル下に移動。ヘッドライトは丸目2灯。F130/60-17、R170/60-17と1987年モデルに比べタイヤサイズは拡幅化されている。ブレーキはトリプルディスク。


FZR1000 (1991)

 水冷4stDOHC5バルブ インライン4 1002cc。輸出車。1991年はモデルチェンジ。アルミデルタボックスフレームは新設計された。35度前傾シリンダを採用するエンジンスペックは89年モデルと変わらず145ps/10000rpm、10.9kg*m/8500rpm。スラントしたフルカウルはナックルカウル下にFAIの開口部を設置。通気ダクトがメインチューブを貫通するデザインは89年型と変わらず。排気系にはEXUPを採用し、右側1本出しの集合マフラー。Fフォークは倒立式となりインナー径は41mm。F130/60-ZR17、R120/60-ZR16。


FZR1000 (1993)

 水冷4stDOHC5バルブ インライン4 1002cc。輸出車。1993年はカラー変更のマイナーチェンジ。ヘッドライトはデュアルタイプでロービームにはプロジェクターランプを採用する。シングルシートカウルを標準装備。F130/60-17-V280、R170/60-17-V280。このエンジンはGTS1000 (1993)のベースとなった。